米アップルコンピュータ社は、1998会計年度第1四半期('97年10~12月)の売上が15億7000万ドル、純利益が4500万ドルになる見通しと発表した。サンフランシスコで開催中の“MACWORLD
Expo”の基調講演で、同社暫定最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs会長が明らかにしたもので、正式な発表は14日に予定されている。
同会長によると、今回の黒字は'97年11月からの新製品、販売戦略やコスト削減によるものだという。PowerPC
G3を搭載した新型パソコン『PowerMacintosh G3』は、8万台の予想を上回り13万3000台出荷された。また同社のインターネット通販サイト“The
Apple Store”は、11月に開設以来、電子商取引のページの中でトップ10に入っている。同サイトでは、ユーザーが必要に応じてPowerMacintosh
G3にメモリーやHDDの増設注文ができるという新サービスを展開し、第1四半期中に数千台を受注し出荷したという。同じく11月に提携した世界最大手の販売店『CompUSA』では、提携前に3パーセントだった同店の売上比率が、14パーセントに上がったという。
また米マイクロソフト社は『Office98』Macintosh版を3月に発売すると発表。機能的には『Office97』Windows版とほぼ同じだが、アプリケーションを利用するために必要なファイルが壊れてしまった場合に、エラーメッセージを出して修復する機能がMacintosh版独特のものであるという。またアップルコンピュータ社のマルチメディアソフト『QuickTime』の最新バージョン『QuickTime
3.0』のデモも行なわれた。
同時にMac OS 8のアップデート版のMac OS 8.1が発表された。2月より配布され、Mac
OS 8のユーザーには無料で提供される。主な追加機能は、Microsoft
Internet Explorer 3.01の添付、Java Virtual MachineのApple版であるMRJ(Mac OS
Runtime for Java)の最新バージョンMRJ2.0、DVDビデオやDVD-ROMの読み書きが可能なUDF(Universal
Disk Format)のサポートなど。(報道局 若名麻里)
http://www.apple.com/