KDE Projectは、「KDE 2.0」のロードマップを発表した。
KDEは、LinuxなどのPC-UNIXで採用されているデスクトップ環境。また、同じような存在として「GNOME」がある。
今回発表されたのは、おもにベータ版までの予定で、「KDE 2.0」ファイナル版のリリース時期については明記されていない。
ベータ版までのロードマップは以下のとおり。
- 3月30日: kdelibsコードフリーズ予定、現在80%完了
- 4月21日: kdebaseコードフリーズ予定、現在60%完了
- 4月15日: ドキュメント完成予定、現在70%完了
- 4月30日: ドキュメントの翻訳完成予定
ベータ版は、上記コードフリーズののち、1.90のバージョンをつけられてリリースされる予定。また、この1.90では、コードフリーズされたkdelibs、kdebaseのバグフィックスなどがおもに行なわれ、KOfficeやkdenetworkなどのそのほかのモジュールは、1.90以降のバージョンから含まれる予定。
また、そのほかにkdelibs、kdebase、ドキュメントについて、「2.0」のための以下のような指針が示された。
kdelibs
- KDEアプリケーションの開発を阻害しないために、最低でも1年以上の期間、バイナリ互換を保てるようなライブラリの実装がなされること
ドキュメント
- KDEのリリースに含まれるライブラリは、ドキュメントがそろっていなければならない。ドキュメントのないライブラリはリリースに含まれない
- ドキュメントの翻訳は最低でもドイツ、フランス語訳が含まれる。可能なら、スペイン語や、そのほかの言語の翻訳も含む
- KDEBASEに含まれるアプリケーションは、KDE 1.xとの違いが記された、基本的なドキュメントが必要
kdebase
- 「KDE 2.0」のユーザーは、完全な動作を期待しているので、不完全な機能が存在するよりも、その機能が存在しないほうがよい
- 「kdebase」に含まれるアプリケーションは完成されていなければならない。ここでいう完成とは、必ずしもすべての機能が実装されることではない。つまり、将来の機能のためのコードが不完全な機能のまま含まれているなら、コメントアウトするか、そのほかの方法によって隠されていなければならない
- 実装されている機能は、異常終了することなく動作しなければならない。また、「この機能は実装されていません」などと表示してはならない
KDE Projectは、いくつかのベータリリースをくりかえし、充分に安定した時点で「KDE 2.0」をリリースするとしている。