シマンテックから、統合セキュリティーソフト「ノートン 360」の最新版、「ノートン 360 バージョン 3.0」が発売された。高機能ながらパソコンへの負荷が軽いと好評だった「Norton Internet Security 2009」(NIS2009)のウイルス/セキュリティーリスク対策機能を核として、バックアップやウェブブラウジング時のセキュリティー対策など、広範な機能を備えている。
同社のセキュリティー製品のラインアップには、ウイルス対策やファイアウォールなど、パソコンのセキュリティー対策に求められる機能をひとつにまとめた「標準版」としてのNIS2009と、ウイルス対策に機能を絞った「Norton AntiVirus 2009」がある。ノートン 360はNIS2009に機能を追加した、全部入りソフトの最新版だ。
NIS2009はインストール時間の短さやメモリー消費量の少なさなど、パフォーマンス向上に重点を置いたセキュリティーソフトである。そのコアを引き継いだノートン 360も、パソコンへの負荷の低さを特徴としている。インストール時間は約1分で、HDD消費量は約110MB、メモリー消費量はアイドル時で約10MB程度と、軽くなっている。また、Windows自体が持つファイルのように「信頼できるファイル」は、ウイルス検索の対象から外して処理時間を短縮する「ノートン・インサイト」機能も備えている。
ノートン 360の新しい目玉機能として、セキュリティー上の問題がある可能性のあるウェブサイトを、ユーザーがアクセスする前に警告する「セーフウェブ」が搭載された。
アクセスしようとしたURLをブラックリストと照合して、危険性のあるサイトへのアクセスを抑止する機能は、現在のセキュリティーソフトでは定番となった機能だ。セーフウェブはそれを発展させたもので、GoogleやYahoo!、Live.comでの検索結果に、そのサイトの安全性を示すアイコンを付けて表示し、ユーザーの注意を促す。アイコンをクリックすれば、そのサイトに対する評価の詳細が見られるので、初めて訪問するサイトでも、安全かどうかの判断の一助になる。
そのほかにもNIS2009にはない機能として、パソコン全体やファイル/フォルダー単位でのバックアップ機能や、パソコンの起動時間を短縮するチューニング機能(起動マネージャと診断レポート)なども備える。これらの機能はばらばらのツールとして存在するのではなく、統合化されたひとつのインターフェースから操作できるので、使いやすくデザインされている。また、ユーザーが無償で利用できるセキュアオンラインストレージも提供され、大事なデータやバックアップデータを保存するのに使える(容量はラインアップにより異なる)。
製品ラインアップは標準版(店頭パッケージ版とダウンロード版があり)のほか4種類。店頭パッケージ版はいずれもオープンプライスで、標準版のダウンロード版は8480円。ダウンロード版はすでに販売を開始しており、パッケージ版は3月19日から発売の予定。
- ノートン 360 3.0(標準版)
- 無償更新サービス1年分、最大3台までインストール可能、2GBのセキュアオンラインストレージを含む。ダウンロード価格は8480円
- 2年版
- 無償更新サービス2年分、2GBのセキュアオンラインストレージ。ダウンロード価格は1万5645円
- プレミアエディション
- 25GBのセキュアオンラインストレージを含む。ダウンロード価格は1万480円
- スモールビジネスエディション 5 PC
- 5台までインストール可能、10GBのセキュアオンラインストレージ。ダウンロード価格は1万6480円
- スモールビジネスエディション 10 PC
- 10台までインストール可能、25GBのセキュアオンラインストレージ。ダウンロード価格は3万1480円