自分の思い通りの英雄生活が行なえ、自由度の高いRPGである「Fable II」。前回は「善行」をベースにゲームの大枠を紹介してきたが、今回はもう一方の側面である「悪行」を中心に紹介していこう。
アルビオンは悪意に満ちている!?
では、まず思いつく悪行を想像してみよう。ゲームから離れて日常にあるモノから、ニュースで耳にする大事件などまでを含めて悪行を考えると、「うそをつく(騙す)」、「盗む」、「壊す」「いじめる」、「殺す」くらいが、想像しやすい範囲じゃないだろうか。
「Fable II」の場合、これらの悪行はすべて実行可能だ(「うそをつく(騙す)」などは、システムには含まれていないが、話の展開の結果として「うそをつく(騙す)」といった行為になる)。ほかにも「不作法なふるまい」、「驚かす・もてあそぶ」、「重婚」、「邪心に酔狂する」などが、存在している。では、その具体例を見ていこう。
- うそをつく(騙す)
- 取り引きを持ちかけられ、応じた後にその相手を殺す。悪人の常套手段ともいえる、この手法は「Fable II」でも可能だ。ゲーム開始序盤、奴隷は自分のモノだと主張するディック。彼に牢屋の鍵を渡し、金を受け取った後に倒すと……。
- 盗む
- 人の家の物を持ち出す行為。「Fable II」では、盗みがばれると裁かれるが、ばれなければ社会的なペナルティはない。ある意味で現実社会と一緒。筆者の場合は、盗むときに表示する眼のアイコンが、「善意の視線」のようで、心が痛む。
- 壊す
- 家のドアを壊す行為がその代表例。器物破損で訴えられ、法によって裁かれる。
- いじめる
- 「うそをつく(騙す)」と同様にシステムに含まれていないが、結果として「いじめている」というもの。例えば、ある特定の店の賃料だけ、膨大な額を請求するなんてのは、まちがいなく「いじめ」だ。
- 殺す
- 人が絶対に犯してはいけない行為。「Fable II」では、登場する人物のほとんどが、この行為の対象となる。もちろん、法によって裁かれる対象となる。しかし、「盗み」と同じでこっそりやれば……。
- 驚かす・もてあそぶ
- これも結果としての事例だが、人前で武器を挙げたりすれば、恐怖を与え「驚かす」ことができる。これを故意にやれば、ある意味で「もてあそぶ」ということになる。「もてあそぶ」の場合はより高度なことができ、好意を抱かせたあと同行させ、人のいない暗がりで……。なんてこともできる。
- 重婚
- 結婚できるのがこのゲームのウリのひとつだが、ふたり以上の配偶者を持つこともできる。女性の英雄であれば、父親の違う子供を身ごもる事も可能だ。
- 邪神に酔狂する
- 闇の寺院に入信し信仰を深めること。闇の寺院では、生贄を捧げることが信仰の証なため、多くの村人が犠牲者になること必至。筆者の場合は、女性の英雄だったので、美人局的な行為で村人をはぐらかし、同行させて生贄に……。
悪行をもっと細分化していけば、まだまだたくさんある。言い換えれば悪行のカテゴリー分けは底なし。というのも、善行はある程度の行動規制が存在するため「○○○はしてはいけない」という範囲のなかで成立する。そのため行為が止まるのだ。しかし悪行の場合は、連鎖が可能であり、一人殺害すれば「殺人」だが、大勢となると「凶悪殺人」などと、その表現も変わってくる。悪行とは、ある意味で雪崩のように他を巻き込んでいくものでもあるのだ。
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