セキュリティー知識は「自信なし」、でもカード決済は「使っている」
17日、シマンテックが5回目となる「オンライン詐欺に関する実態調査」結果を発表した。調査は、年齢15歳以上で「インターネットを3年以上使っている」全国のユーザー1000人を対象にしたもの。
それによれば、現在「オンライン振り込め詐欺」(架空請求)など、主にインターネット情報にうとい初心者を狙った犯罪が増えている。実際、セキュリティー知識を「理解していると思う」と答えた層は、全体で見て1年前の33.9%から24.3%に急減しているという。
またその一方、ショッピングサイトでクレジットカード決済を「利用したことがある」と答えた層は全体の70.7%と多く、「セキュリティー知識に自信はなくなっているが、クレジットカード決済は使っている」というセキュリティーの危険な現状が明らかになった。
オンラインゲームプレイヤー約8%が接触の「RMT詐欺」に注意
現在、増加しているネット犯罪としては振り込め詐欺や「ワンクリック詐欺」、また「キーロガー」といったメールやウェブサイトから発生するタイプの犯罪に加えて、オンラインゲームを経由した犯罪も増加しているという。
その1つが「RMT」(リアルマネートレード)、ゲーム上のアイテムや仮想通貨などを、実際の現金でやりとりするサービスを利用した詐欺行為。プレイヤー全体の10.6%が利用したことのあるRMTで、平均の支払い年額はおよそ18万円とかなりの高額だ。
プレイヤー全体の7.8%がRMTの取引を持ちかけられたことがある、または実際に「騙された」体験があると回答している。実際にどのような被害があったのかは不明だが、口約束で金銭を騙し取られるなどの可能性が考えられるだろう。
ミニノートの影響で初心者ユーザーが急増、詐欺被害も増加の可能性
また、「初心者が狙われやすい」(防御方法を「理解していると思わない」と回答したユーザーも88.6%と非常に多い)ことに加えて、ブームになっている「Netbook/UMPC」と呼ばれる低価格ミニノートパソコンの普及で犯罪増加の可能性があるとしている。
ミニノートには光学ドライブがないワンスピンドルタイプのモデルが多いため、セキュリティーソフトを導入する機会が少ないことで、さらに被害の「危険性」は高まるだろう。
同社では「インターネットとメールだけ使うような、Netbookの初心者ユーザーこそセキュリティー対策は万全にすべき」と話し、対策として下記の「5ヵ条」を発表した。公式キャラクターのノートンファイター(関連記事)などPRを通じ、これからもセキュリティーに対する意識を啓蒙したいとしている。