12月1日に発表となったニコンの「D3X」。プロ、アドバンストアマチュアなどを、ターゲットにしたフラッグシップ機で、有効2450万画素と高精細なフルサイズCMOSを搭載した。ここでは、3日に開催されたウェブ媒体向け説明会で得た情報を中心にD3Xの細部に迫る。
センサー変更などで、バッテリー消費も低減
D3のほぼ2倍の解像度を得られる一方で、最高感度は常用でISO 1600までと低め。ただし、ノイズ低減に関しては徹底的にこだわり、効率的に光を取り込み、なるべくピュアな状態でデジタル化するための仕組みを導入している。例えば、ローパスフィルターの反射防止コートを最適化したほか、光の透過率を高めるため、CMOS上のカラーフィルターを薄い色に変更。D300同様、オンチップカラムAD変換の仕組みも採用している。
撮像素子はソニー製だが、α900採用のものとは異なり、ニコンがフルチューニングしたという。具体的な改善点に関しては未公開だが、品質基準に関してもフラッグシップ機に相応しい厳しいものになっているそうだ。
センサーそのものの発熱もD3より低くなっている。基板上に外付けのA/Dコンバーターが不要なため、システム全体の消費電力と重量の低減に貢献している。放熱に関してはヒートシンクなどは設けず、取り付け部分を伝ってボディーから自然に逃げる仕組みにしたという。これらにより、D3と共通のボディー外装で重量が20g低下、撮影可能枚数もCIPA測定基準で4400コマと100枚増えた。