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子供とパソコン 適切な管理のための「保護者による制限」
いわゆる出会い系サイトや学校裏サイトが引き金となったさまざまな事件の多発により、「子供とパソコン・ケータイ・インターネット」を取り巻く話題は、どちらかと言えばネガティブな話が先行しがちだ。特にウェブサイトの閲覧については、法的規制を求める声と業界の自主努力に委ねるべきとする声が対立する構図にあるため、ともすれば話題の焦点がそこに向けられることも多い。
しかし、子供のパソコン・ネット利用について最も重要なことは、法規制するか否かではなく、保護者がそれを適切に監督しているかだ。さらに言えば、子供が自分で善し悪しを判断できるよう教育できているか、ではないのだろうか?
ASCII.jpの読者の方なら、パソコンやネットの利用にリスクがある一方で、子供にとっては新しい可能性を見いだす道具になることもご理解いただけると思う。家族が使えるパソコンを用意して、子供にも使わせているという方も多いだろう。安価なNetbookも増えてきて、「ここらで1台、子供用パソコンを用意してみるのもいいか」と考えている方もいるだろう。
とはいえリスクを考えると、子供に自由に触らせるのにはためらいを覚えるのも事実。パソコンの環境設定をおかしくされることもよくある。だけど、フィルタリングソフトや操作制限を行なうソフトを買うのも面倒だと、ついつい管理も雑になっている場合が少なくないのではなかろうか。
今回のVista再入門では、Windows Vistaが搭載している「保護者による制限」(ペアレンタルコントロール)機能を取り上げる。Vistaが持つ機能と設定方法、実際の動作や注意点などを解説しよう。子供のパソコン利用を適切に監督しながら、パソコンに親しむ一助になれば幸いだ。なお、この機能はVistaのHome Basic、Home Premium、Ultimateのエディションで利用できる。
Vistaでは何ができるのか?
そもそもVistaの「保護者による制限」機能では何ができるのだろうか? 主な機能は以下の5点である。
- Webの制限
- コンテンツフィルター機能を利用して、子供が閲覧するウェブサイトや、ファイルのダウンロードを制限する。
- 使用時間の制限
- 子供がパソコンを使える時間を曜日ごとに指定する。
- ゲームの制限
- パソコンにインストールされているゲームの中から、子供が遊んでもいいもの/遊ばせないものを指定する。
- アプリケーションの制限
- パソコン内のアプリケーションで、子供が使ってもいいもの/使わせないものを指定する。
- 活動記録レポート
- 子供がパソコン上で使ったアプリケーションやゲーム、電子メールやインスタントメッセージングの履歴を確認する。
OS付属の機能としては、意外に充実しているという印象だ。それでは基本設定から各機能の詳細について見ていこう。