ゲーム用サウンドカードと言えば、今も昔も「Sound Blaster」が定番だ。特に、現行世代の「Sound Blaster X-Fi」シリーズは、Creative Technologies社独自のオーディオプロセッサー「X-Fiプロセッサー」と、サラウンドオーディオAPI「EAX ADVANCED HD 3.0/4.0/5.0」により、ゲームのサラウンド効果をリアルに表現できるカードとして、ゲーマー中心に根強い人気を誇ってきた。
そのX-Fiプロセッサー搭載Sound BlasterのPCI Express対応版「Sound Blaster X-Fi Titanium」(以下Titanium)シリーズが、日本でも販売されることがクリエイティブメディア(株)から発表された。
従来、X-Fiプロセッサーを搭載するSound Blaster X-FiシリーズはPCIインターフェース版のみがラインアップされており、PCI Expressに対応するのは、X-Fiプロセッサーを搭載しない廉価版のみだった(関連記事)。
5月に米国市場向けに発表されたTitaniumシリーズは、まさに自作パソコン派ゲーマーには待望の製品であったわけで、国内販売の決定はまことに喜ばしい。
Titaniumシリーズが搭載するX-Fiプロセッサーは、PCI Express対応など新規設計が行なわれている。またカード自体も、パソコン内のノイズの混信を防ぐ「アルミ製EMIシールド」で覆われるなど(下位モデル除く)、ゲーム向けのサラウンド機能だけでなく、音質の向上にも気を配った製品となっている。
カード本体のブラケット部には、アナログのライン出力を4系統備え、最大7.1チャンネル分の出力が可能だ。角形光デジタル端子も、入力と出力をそれぞれ、ブラケット上に備えている。
日本で販売されるラインアップは下記の3製品。中でも「PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium Professional Audio」は、日本限定のオリジナルモデルとなっている。カード自体の機能は、ゲーマー向け最上位製品と同じものだが、ゲーム用途だけでなく、ノイズの少ない高品質サウンドカードを求めるオーディオマニアをターゲットにした製品となっている。
3.5mm 金メッキプラグのRCAアナログケーブル(ステレオ、2m)を4本も同梱しているほか、パソコン上の音楽ファイル管理用ツール「Creative Media Toolbox」も付属する点が、ゲーマー向け製品とは異なる仕様となっている。
対応OSはWindows Vista(32bit/64bit)/XP Professional(x64、Media Center Edition含む)。価格は全機種オープンプライス。
- PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium Fatal1ty(フェイタリティ) Champion Series
- ゲーマー向け最上位モデル。カード本体に、パソコンの3.5/5インチベイに装着するユニット「X-Fi I/Oドライブ」が付属する。クリエイティブストアでの直販価格は2万2800円。発売時期は8月上旬。
- PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium Professional Audio
- 日本限定の特別モデル。カード自体は最上位モデルと同様だが、プロオーディオ向けに高品質録音・再生機能を打ち出したモデル。アナログケーブルが4本付属。直販価格は1万7800円と、2万円を切る。発売時期は8月上旬。
- PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium
- EMIシールドやX-Fi I/Oドライブを省いた廉価版。X-Fiチップによるサラウンド機能やカード上の端子類は同等。直販価格は1万2800円。発売時期は8月下旬。