2008年8月8日8時8分に北京五輪が開催される。8は金が儲かるということに関連する縁起のいい数字で、この開催時間は、スリーセブンならぬスリーエイトどころか、8のファイブカードなわけでものすごく縁起がいい……はずなのだが。
五輪年に入って、なぜか災難続きの中国。歴史的な大雪にはじまって、多数の死傷者を出した列車脱線衝突事故、未だにどうなったかが見えないチベット騒乱、そして四川大地震と、様々な災難に遭遇した。それがどうもオリンピックの8と関連しているのではないか、という噂が駆け巡り、多数の中国のブロガーがその噂を話題にしている。
大雪は1月25日、チベット騒乱は3月14日、地震は5月12日に起きた。各月日を足し算したものは全て8日なるというのだ。つまり1+2+5も、3+1+4も、5+1+2もみな8になるというわけだ。さらに最も酷い災難である地震については、さらなる偶然が発見される。五輪開催の8月8日の88日前が地震発生の5月12日であり、32年前の1976年に、数十万人が犠牲となった唐山地震が発生した。この32という数字は8の倍数だ。
さらに五輪開催日だけでなく、五輪のマスコットである福娃(Fuwa)についても、元凶説が挙がっている。福娃は、中国的なデザインの5人戦隊のような、赤、オレンジ、黒、青、緑の5匹のキャラクターからなる。赤は火をイメージすることから先進国を中心に妨害行為だけが目立った聖歌リレー、オレンジはチベットカモシカがオリジナルだからチベット騒乱、黒はパンダだから四川大地震、緑は凧をイメージし、凧は列車事故が起きた地域の特産物だから列車事故、と災難と福娃をリンクさせているのだ。ちなみに残りの青は水をイメージしているため、いつか水難が起きるのではないか、と言われている。先月後半には中国西南部の貴州省で数十人が死亡した大雨があったが、この水難は元凶説の中に入っていない。
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