グループウェアをグループウェアとして機能させるには
第1回目でも触れているが、アスキービジネス編集部では、部員の行動は壁にかけられたホワイトボードで管理されていた。外出するときは「XXXへ取材 17:00戻り」などと書いて出かけて行くわけだが、帰社したときにすぐにそれを消す人は少ない。そうして、ボード上の予定が今日のことなのか、ただの消し忘れなのか判別できなくなっていく。ボードを見て「○○はただいま外出しております」と電話で答えたとたんに、本人があっさり席に戻って来たりと、ホワイトボードの有効活用度は40%程度というところであった。
グループウェアが導入されれば、こういった問題も一気に解決されるはず! 編集部のdesknet'sにかける期待は非常に大きかった。
しかし、どんなにすばらしいソリューションでも、使う人間の基本的性質まで変えられるものではないと気づくまで、そう時間はかからなかった。desknet's導入後は、誰もがあれこれ機能を使って楽しんでいたものの、その熱も次第に冷めてきてしまったのだ。ホワイトボードにすら自分の予定をきちんと書けない人間が、グループウェアのスケジュールにこまめに予定を入力する(できる)わけがない。各人が好きなように使ったり使わなかったりしていては、それはグループウェアではなく、ただの個人スケジューラになってしまう。
部内の「見える化」の達成は、desknet's への全員参加なくしてはありえない。desknet's経由で情報をやりとりしようと思っても、読んだり読まなかったりする人がいては、中途半端な情報共有になってしまう。また、積極的に使おうと思っている人がいても、自分が発信した情報を読んでもらえないかもという不安があれば、desknet'sを使うのを避けるようになるという悪循環も生まれてくる。
そこで急遽、desknet'sの活用を促進するための会議が開かれた。企業によっては、強力なITガバナンスを発揮して社員にグループウェアの使用を「強制」することも可能だと思うが、アスキーにはそういうことを受け入れる風土がない。本人が「便利」だと思えば使うだろうし、そうでなければ、無理やり使わせることはできない。
では、どうしたらdesknet'sの便利さを分かってもらえるだろうか。desknet'sは非常に多機能なグループウェアだ。メニューには、「スケジュール」「ToDo」「ウェブメール」など基本的なものから「仮払い清算」「購買予約」「備品管理」といったオフィス・アドミニストレーション機能まで、22もの機能が並ぶ。この中から自分たちの職場環境にあったものをセレクトして使っていくことになる。
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