かつて青函連絡船が行き来していた青函航路に、世界最大級の双胴型高速フェリー「ナッチャンRera」が2007年9月に就航した。世界最大級・最高速といわれれば、乗ってみたくなるのが男の子というもの。北海道出張の際に、この「ナッチャンRera」に乗ってみたので、新造船の雰囲気を味わってもらいたい。
同フェリーは、オーストラリアのインキャット・タスマニア社が造船したウォータージェット高速フェリーだ。最大速力36ノット(時速66km以上)で日本最速を誇っているのだ。大きさも1万トン以上と巨大なのだが、トン数で説明されてもピンとこない人も多いだろう。どれくらいの人と荷物が載るかでいうと、搭乗可能人数800人以上、車両は普通乗用車なら350台、トラックを積載する場合にはトラック33台と普通乗用車195台を一度に乗せられるという。ちなみにこの大きさは、ウォータージェット推進方式のカーフェリーとしては世界最大級とのことだ。
接岸の様子
接岸時にはウォータージェットによるものすごい飛沫が上がる。
いよいよ乗船
函館からの乗客が下船し、船内清掃の後、青森から北海道への乗客とともに乗船。早速船内を探索してみた。ナッチャンReraには、座席数の最も多いエコノミーシート、船尾部分にあるデッキにもっとも近いビジネスシート、リクライニングやフットレストなどのついたエグゼクティブシートの3種類の座席が用意されている。今回はエコノミーシートに乗船。エコノミーは一般的なフェリーと変わらない座席だが、座席とは関係のない展望用のパブリックシートや、カフェラウンジに併設されたエントランスラウンジなど、設備はエコノミーとは思えない充実ぶりに驚かされた。
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