地デジの長時間録画モード導入で
テレビ番組をより長く録画できる静音PC
日本電気(株)(NEC)が1月に発表した個人向けのデスクトップ・ノートPCの新ラインナップ(関連記事)の中で、特に注目すべきポイントは「地デジ対応の充実・強化」だ。具体的には地デジ対応のモデル拡充をはじめ、「ダビング10のサポート」(放送開始後にアップデートで対応)と「デジタル長時間録画モードの導入」が挙げられる。
ここではデジタル長時間録画モードに注目して、液晶一体型モデル「VALUESTAR W」シリーズの最上位モデル「VW790/LG」をレビューする。そもそもデジタル長時間録画モードとは、録画する番組の解像度やコーデック(MPEG-2)はそのままに、リアルタイムに情報量を削減してより長時間録画できるというモードだ。最近はHDDの低価格&大容量が進んでいるとはいえ、限られた空き容量により多く、より長くテレビ番組が保存できるというのは大きなメリットだ。実際に画質や使い勝手にトレードオフがないのか、チェックしてみた。
メモリ倍増! 2GB搭載でVistaが快適に
まず、VW790/LGのスペックを確認しておこう。“静音”が一番のセールスポイントになっている水冷方式を採用した、オールインワン(液晶一体型)モデル「VALUESTAR W」シリーズの最上位モデルだ。WSXGA+(1680×1050ドット)表示の22インチワイド液晶ディスプレーに、地デジ対応のデジタルテレビチューナーやBD(Blu-rayディスク)&HD DVD対応の光学ドライブ※1を組み合わせることで、地デジの視聴・録画はもちろんBD/HD DVDによる映像ソフトの再生、さらには録画した番組のBDへのムーブなど、地デジのハイビジョン番組やHDビデオ作品をトコトン楽しめる構成となっている。
※1 Blu-rayディスクは読み出し/書き込み対応、HD DVDディスクは読み出しのみ対応
スペックは下表の通りだが、CPUがCore 2 Duo E4500(2.20GHz)で、チップセットはATI Radeon Xpress 1250。メモリーはDDR2-667 1GB×2(デュアルチャネル動作)で2GBを標準搭載している。液晶ディスプレーは22インチワイドの“スーパーシャインビューEX2液晶”。GPUはNVIDIA GeForce 8400M GTで、ビデオメモリーとしてGDDR3 256MBを搭載する。
テレビチューナーは地デジ専用(BSデジタル/110度CSデジタルは非対応)のデジタルテレビチューナーと地上アナログチューナーを搭載。テレビ番組の視聴・録画ソフトはNECオリジナルの「SmartVision」で、実際の視聴・録画操作はWindows Media Center(WMC)からアプリを起動する。なお、テレビ番組の視聴・録画については後半でも詳しく触れる。
HDDは毎分7200回転の500GBモデルをシリアルATAで接続。パーティション構成はCドライブ(システムパーティション)が約69GBで、Dドライブ(データ記録用パーティション)は約380GBと割り当てられている。光学ドライブは前述の通りだが、再生ソフトもBDとHD DVDに対応する「WinDVD BD/HD for NEC」をプレインストールしており、どちらのメディアを採用したタイトルでも鑑賞可能だ。
VALUESTAR W VW790/LGの主なスペック | |
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製品名 | VW790/LG |
CPU | Core 2 Duo E4500(2.20GHz) |
メモリー | DDR2-667 2GB(最大4GB) |
液晶ディスプレー | 22インチワイドスーパーシャインビューEX2液晶、1680×1050ドット |
チップセット | ATI Radeon Xpress 1250 |
グラフィックス | NVIDIA GeForce 8400M GT(256MB) |
HDD | 約500GB(毎分7200回転) |
光学ドライブ | HD DVD-ROM対応Blu-rayディスクドライブ(DVDスーパーマルチドライブ相当機能搭載) |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n |
拡張スロット | トリプルメモリースロット(SDメモリーカード/メモリースティック/xDピクチャーカード) |
インターフェース | USB 2.0×5、IEEE 1394×1、オーディオ入出力 |
本体サイズ | 幅534×奥行き253×高さ476mm(ディスプレー直立時) |
重さ | 約21kg |
OS | Windows Vista Home Premium |
価格(予想実売価格) | オープンプライス(33万5000円前後) |