2Xアルファ・ソリューションズは、24日、仮想化シンクライアントエージェント内蔵型USB「2Xポータブル」の販売を開始した。
USBを差し込むだけで手軽にシンクライアント環境を実現
「2Xポータブルによって、いつでも、どこでも手軽にシンクライアントを使える環境を初めて実現できる」と2Xアルファ・ソリューションズ 取締役社長 古海博久氏は2Xポータブルの利便性を強調する。
2Xポータブルはシンクライアントアプリケーションを内蔵したUSBメモリ。ユーザーが2XポータブルをWindows PCに差し込むだけで、インターネット経由で自社サーバに接続し、シンクライアントとして利用できる。使用するPCにあらかじめ何かのソフトをインストールする必要もなく、終了後はUSBを抜くだけで元の画面に戻るという手軽さが同製品の特徴。
2Xポータブルは仮想OS環境とクライアントPCの環境を完全に切り分けており、クライアントPCのハードディスクやレジストリに書き込みができない。そのため、クライアントPCのセキュアな環境を実現している。また、利用する際にOSをブートする必要がないため、稼働中のPCを再起動する手間が省かれている。
同製品はソフトウェア企業や建設企業などの長期間の出向や客先に常駐する機会が多いユーザーを対象としている。「セキュリティの観点から、自分のノートPCを持ち込めない企業が増えている。2Xポータブルを使えば、客先のPCで自分のデスクトップ環境にアクセスできるため、商談の質が向上する」と古海氏は自信を見せる。
今回発売される2Xポータブルは、起動時にパスワード入力が要求されるタイプと、ユーザーの指紋認証が求められるタイプの2種類存在する。パスワード認証版の2Xポータブルは「2Xアプリケーションサーバ」と組み合わせて販売し、10個で38万9000円。指紋認証版は同じ商品構成で48万9000円となっている。
なお、2Xアルファ・ソリューションズはシンクライアントソフトの「2Xソフトウェア」の日本国内における販売および保守業務を行なう企業として2007年7月に設立された。2007年8月に実施された記者会見で発表された今後の売上げ目標は下方修正し、日本国内の2007年度の売上げは2800万を見込んでいる。同社は2010年までに20億円の売上を目標としている。