2008年2月23日から25日までの3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜・カンファレンスセンターで開催される「A&Vフェスタ2008」の開催概要について6日、同イベントを主催する社団法人日本オーディオ協会が都内で記者会見を行なった。
今回で55回目となるこのイベントは、音響・映像機器の製品展示/デモやイベント、セミナーなどが行なわれる。入場料は無料。パイオニア(株)やソニー(株)、松下電機産業(株)など11月6日時点で51社・団体の参加が決定しており、最終的には70社・団体程度の参加が予想されているという。
今回は昨年までとは開催の形態が変わる。まず、従来は展示会がメインだったが、今回は会議室や個室を使用し、参加メーカー個別のセミナーやイベントを増やしていく。これに伴い、会場も展示ホールからカンファレンスセンターとなった。これは、来場者に音を静かな個室で体感してもらうことに重点を置いた結果で、今回の開催テーマも「聴く、視る、実感する。“新しい”視聴体験空間」となっている。
また、昨年までは毎年9月に開催していたが、今回から2月へと変更になった。秋は日本では「CEATEC JAPAN」が、海外では「IFA」(ドイツ・ベルリン)といったコンシューマー・エレクトロニクス系の大型イベントが集中しているため、時期をずらして春商戦をターゲットにしたという。また、1月にアメリカ・ラスベガスで開催される大型イベント「CES」を睨んでおり、そこで発表された展示品が日本で初披露される場にもなりうるとした。
現時点で決まっているセミナーとしては、「親子工作教室」として「スピーカー工作教室」や「テルミン工作教室」といった家族向けのものや、「ホームオーディオ」「携帯オーディオ」といったテーマ別セミナーを予定。さらにイベントとしては、昨年好評だった「自作オーディオ自慢大会」も行なう。
発表会では、日本オーディオ協会会長の鹿井信雄(かのいのぶお)氏が挨拶を行なった。同氏はオーディオ機器について「飛びつきたいほど魅力的な製品ではなくなってきたのも事実」だとし、衰退気味のオーディオ市場の現実を語った。また、オーディオが「画像の補助情報」化していることもオーディオのポジションを下げている要因であると指摘。その上で「これから(オーディオが)どうあるべきがを考えて、このフェアを盛り上げていくことが重要」と語った。