ほかのモバイル端末よりウェブブラウズが快適
さらにiPod touchでスゴイのは、無線LANのスピードを活かしきれるだけの強力なウェブブラウザー「Safari」を搭載しているという点だ(関連記事)。
無論、携帯電話機やPDAなどを使っても、出先でインターネットに接続することは可能だが、それらに比べてiPod touchのSafariは、ページの読み込みや、ズーム/スクロールといった基本操作のレスポンスが圧倒的に速い。
また、ページの読み込みが完了するのを待たずに見たい部分をすばやく探せたり、リンク文字列やボタンの大きさを指先で簡単に調整できるのもほかにはない利点だ。
といっても、iPod touchにはiPhoneのようなメールソフトが用意されておらず、メールを読み書きしようとすると今のところウェブメールを利用するしかない。ただし、そのウェブメールも無線LANなどの条件が同じであれば、操作レスポンスが優れているので、ほかのモバイル端末でメールを読むよりもiPod touchのほうが速くて使いやすいと感じた。
さらに言えば、GmailのようなAjaxを使ったウェブメールでは、画面表示の一部が自動的に書き換えられるので、オンラインにして待っているだけで新着メールの到着が確認できるのも便利だ。
iPod touchとSafariには、「モバイル向けのフルブラウザーとはかくあるべし」というお手本がぎっしり詰まっている。ログアウトする習慣をつけよう
さて、そんなiPod touchの無線LANを活かす上で大事なのは、いかに多くの公衆無線LANサービスを利用できるようにしておくかということ。
加入しているプロバイダーや携帯電話会社などに無線LANオプションがあるかをチェックし、もしあれば申込手続きやローミングの準備(WEPキーや必要なアカウント情報をケータイなどにメモする)を済ませておくといいだろう。
これはiPod touchに限ったことではないが、公衆無線LANサービスを利用する上で1つ気を付けたいことがある。それは、使い終わったら必ず手動でログアウトするクセをつけるということだ。
特にローミングサービスの課金方法は時間従量制がほとんど。ローミングの中には、数分間アクセスがないと自動でログアウトしてくれるサービスもあるが、やはり無駄な出費は少しでも抑えたい。面倒でも手動でログアウトする習慣を身につけておこう。ちなみにログアウト用ページをブックマークしておけば、すぐに呼び出せて多少は手間が省ける。
iPod touchは、Googleマップの閲覧中にSafariがいきなり強制終了したり、Gmailに1発でログインできないなど不安定な面がないわけではない。しかし、これほどまでに快適で、簡単かつスマートにインターネットを楽しめるモバイル端末を筆者はほかに知らない。
街には無線LANがあふれてる。2008年2月にアプリ開発キットが提供される「公約」も出た(関連記事)。日本でiPhoneが出るかどうかは不明だが、iPod touchと公衆無線LANがあれば当分の間は楽しめそうだ。
(付録に続く)