メニューバーに象徴される操作性の根本的な違い
MacとWindowsのユーザーインターフェースは、似ているようで似ていない。あるいは逆に似ていないようで似ている、という共通点と相違点が入り交じった微妙な関係だ。どちらも、アイコン、ウィンドウ、メニューなどを、基本的にマウスを使って操作するという大原則はもちろん共通だが、インターフェースを構成する個々のパーツの操作方法や配置にも違いがあるのだ。
最もはっきりした違いは、メニューバーの位置にある。Macの場合はどんなソフトでも一貫してデスクトップの上辺にあるメニューバーを使うが、Windowsの場合には個々のソフトのメインウィンドウの上辺にメニューバーが用意されている。
各ウィンドウの上辺(タイトルバー)に、そのウィンドウを操作するボタン類が並んでいる、という点は共通だが、その配置はMacは左寄り、Windowsは右寄りと見事に真逆だ。Windowsの場合は、ウィンドウ操作に関するメニューが、左上隅のアイコンをクリックすることで開くという、特徴的で伝統的な機能もある。
個々のウィンドウ操作の中には、MacはDockに、Windowsは最小化してタスクバーに収納する、という似たような機能が含まれている。しかしDockとタスクバーは、一見似たようなものながら、機能や操作はかなり異なる。Macはアプリケーションとそのドキュメントを別々に扱うのに対し、Windowsはあくまでウィンドウ単位で、ウィンドウの種類による区別はほとんどないのが特徴だ。
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