6日、米サンディスク社の会長兼CEOエリ・ハラリ氏が来日し、都内で記者発表会が開催された。
サンディスクは、コンパクトフラッシュやSDカードを開発したことで有名な、フラッシュメモリーの大手メーカー(SDカードは松下電器産業(株)、(株)東芝との共同開発)。
1988年の設立依頼、CEOとして同社を率いてきたハラリ氏は、「今後フラッシュメモリーは世界的に強大な市場を生み出す」と述べた。
NAND型フラッシュメモリーの市場規模は、2007年度で年間150億ドル(約1兆7300億円)だが、2010年までには400億ドル(約4兆6300億円)にまで成長するというのが同氏の見解だ。また、米調査会社のガートナーは、2006~2011年の間にNAND型フラッシュメモリーの需要は、容量ベースで約20倍になると予測している。
こうした、フラッシュメモリーの市場拡大を牽引していくのが、携帯電話機、ミュージックプレーヤー、パソコン、ゲーム機などだ。これらのデジタルデバイスは今後、インド、中国、ブラジル、ロシア、ラテンアメリカなどの地域への普及が見込まれ、今後10年間で新たに10億人の顧客が見込めるという。
同氏は、「市場全体の展望は明るいが、競争は厳しい」とした上で、シュアー拡大の意気込みを見せた。同社のNAND型フラッシュメモリーの市場シェアーは売上げベースで25%。容量ベースだと、提携企業の東芝と合わせて30~35%のシェアーを持つ。これを40%まで引き上げるのがサンディスクの目標だ。
NANDは今後最も使われるメモリーになる
また、NAND型フラッシュメモリーがパソコン市場の中でどのようなポジションを取っていくのか、同氏は次のように述べている。
「NANDの普及によって、DRAMの使用量は減少していくだろう。NANDがメインメモリーとして使われるようになるとは言わないが、数年間でNANDの製造コストは1/10になり、アーキテクチャーも革新する。これによって、DRAMは限定的な使われ方をするようになるだろう。5年後には、HDDを含めてあらゆるメモリーの中でNANDが最も使われるようになる」