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「feedpath Zebra」がバージョンアップ、運用オプションの追加で導入障壁を低く

2007年09月05日 15時25分更新

文● アスキービジネス編集部

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フィードパスは、9月5日、SaaSモデルで提供する企業向けコラボレーションツール「feedpath Zebra」の新版を発表、同日から提供を開始した。新版では運用方法を企業ごとに柔軟に選択可能としたほか、機能面でも使い勝手の向上を図っている。バージョンアップのポイントを、同社事業企画室新規ビジネス開発チーフプロデューサーの中村謙吾氏に聞いた。


企業ごとの柔軟な運用方法に対応するオプション群を追加


「feedpath Zebra」がバージョンアップ、運用オプ...

「feedpath Zebra」の新版を紹介する、同社事業企画室新規ビジネス開発チーフプロデューサーの中村謙吾氏

 「feedpath Zebra」(以下、Zebra)は、Webメーラを中核とした企業向けコラボレーションツールである(関連記事)。Ajaxを全面的に採用したリッチなユーザーインターフェイスや、業務システムを含む社内外のシステムとの連携を図れるマッシュアップ機能に特徴を持つ。フィードパスでは、Zebraをメールサーバのホスティングを含めたSaaS(Software as a Service)モデルで提供している。

 フィードパス事業企画室新規ビジネス開発チーフプロデューサーの中村謙吾氏によると、今回の新版のポイントは、(1)運用オプションの追加、(2)カスタマイズを中心とした機能面での強化――の2点である。

 (1)では、導入にあたっていくつかの運用オプションを用意した。メニューは、複数ドメインを利用可能とする「ドメイン追加オプション」、特定部署のみの導入に対応する「部門利用オプション」、フィードパスが所有するドメインにサブドメインを割り当てて利用する「サブドメイン提供オプション」などで、それぞれ追加料金を支払うことで利用できる。これにより、導入する企業のニーズに合わせて、柔軟な運用方法を選択できるようにしている。

 たとえば、従来、Zebraを導入するには、バックエンドのメールサーバごとZebraへ切り替える必要があったのに対し、今後は既存のメールサーバを使い続けながら、WebメーラクライアントとしてZebraのフロント部分のみを利用することも可能だ。さらに、部門単位での利用にも対応したため、当初は特定部門で試験的に使い始め、徐々に利用範囲を拡大することもできるようになる。

 こうした運用オプションを追加したのは、「導入にあたっての壁を大幅に引き下げる」(中村氏)ため。中村氏は、「Zebraの中心は電子メール。メールはすでに企業のインフラとなっており、基本的に新規導入するものではなく、リプレイスとなる。そのため、Zebraを利用したいとの意向があっても、実際にはなかなか踏みきれない企業も多かった」と話す。こうした企業では、今回のオプションを利用することで、容易にZebraを導入できるようになるというわけだ。


外部メールの取り込みに対応、個人のメールもZebraで利用可能に


 (2)の機能面での強化では、新たに外部メールサーバ(POP)の取り込みに対応した。ユーザーごとのオプション設定の項目で必要な設定を済ませることで、自社のメールアカウントだけでなく、個人で契約しているISPのメールアカウントなどもZebra上で送受信できるようになる。

「feedpath Zebra」がバージョンアップ、運用オプ...

外部メールの送受信に対応。ユーザーごとに設定を行なうことで、個人アカウントの利用も可能になった

「feedpath Zebra」がバージョンアップ、運用オプ...

軽量な「簡易クライアント」の画面。機能は限定されるが、モバイル環境などでのメールの確認に便利だ

 また、ナローバンド環境でも利用できるように、Ajaxを利用せず動作が軽量な「簡易クライアント」を用意したのも特徴だ。同クライアントで利用できる機能はメールとアドレス帳のみで、操作性は通常版に比べて劣るものの、画面上のレイアウトやデザインはほとんど変わらず、「違和感なく利用できる」(中村氏)という。軽量クライアント/Ajax版の切り替えはログイン時に選択する。

 さらに、ショートカットキーの利用に対応し、操作性の向上を図った。各機能の切り替えなどをキーボード操作ででき、ユーザーごとにキーの割り当てを自由に設定可能である。このほか、Google検索窓の設置や、画面レイアウトの一部見直しなど、ユーザーインターフェイスの改善にも取り組んでいる。

 新版の機能面での強化は、Zebraのベースとなる米ジンブラの「Zimbra Collaboration Suite」のバージョンアップに伴うもの。Zebraにとっては今年2月のサービス開始以来、初のバージョンアップとなる。中村氏は今後のZebraのバージョンアップについて、「年2回程度、米国から半年遅れぐらいでローカライズして提供したい」としている。

 なお、ZebraはSaaSモデルで提供されるため、新版へのバージョンアップ作業はフィードパスが行なう。既存ユーザーは特に手続きを行なうことなく、自動的に移行可能とのこと。

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