マイクロソフト(株)は24日、同社の家庭用ゲーム機“Xbox 360”で提供されているネットワークサービス“Xbox LIVE”(エックスボックスライブ)をWindows向けに“Games for Windows - LIVE”(ゲームズ フォー ウィンドウズ ライブ)として5月25日に提供開始すると発表した。
Games for Windows LIVEは、Xbox LIVEで提供されている、オンライン対戦のマッチメイキングサービスや、友人とのゲーム情報の共有やゲームへの招待が気軽に行なえるフレンドリスト機能など、Xbox LIVEで提供されている機能をWindows向けに提供するもの。ただし、サービス開始当初は“マーケットプレース”や“LIVE アーケード”といったコンテンツ配信サービスは提供されない。
Xbox LIVEでは、“ゲーマータグ”と呼ばれるユーザーIDがあり、このゲーマータグによってゲームのセーブデータやフレンドリスト、受信したメッセージなどを管理しているが、Windows版でも共通のものが利用できる。ゲームのやりこみ具合を示す“実績”なども共通のものとして表示されるほか、今どんなゲームをやっているのか、といった現在の状況も表示できる。
5月25日のサービス開始と同時に、Games for Windows - LIVE対応タイトルとして、一人称シューティング(FPS)ゲーム『Microsoft Halo2 for Windows Vista 日本語版』が発売される。今後発売予定のFPSゲーム『Shadowrun』(シャドウラン)では、Xbox 360版(6月21日発売予定)とのクロスプラットホームプレイに対応しており、Windows版とXbox 360版で相互に対戦ができる。両ソフトとも、Windows Vista専用ソフトとなる。
そのほか、サードパーティー製の対応タイトルとしては、カプコン(株)より本日発表された7月12日発売予定の3人称シューティング(TPS)『ロストプラネット エクストリーム コンディション』が第1弾となる。
なお、Games for Windows - LIVEのメンバー区分は、無料の“シルバーメンバーシップ”と有料の“ゴールドメンバーシップ”に分けられる。両メンバーシップによる利用可能な機能は以下の通り。
- 共通サービス
- ゲーマータグ
- ゲーマープロフィール
- ゲーマースコア
- 実績(シングルプレイ用の実績のみ)
- プライベートチャット(テキスト/ボイス)
- フレンドリスト
- リッチプレゼンス(クロスプラットホーム対応)
- マーケットプレース(予定)
- アーケード(予定)
- シルバーメンバーシップ時に利用可能なサービス
- Games for Windows同士のオンライン対戦
- ゲームセッションの作成
- ゲームセッションの検索
- ゴールドメンバーシップ時のみ利用可能なサービス
- マッチメイキング(クロスプラットホーム対応)
- TrueSkill(トゥルースキル)ランキング
- 実績(マルチプレイ用の実績含む)
- ゲームへの招待(クロスプラットホーム対応)
- ゲーム中のボイスチャット(クロスプラットホーム対応)
- スコアランキングへの投稿
- ゴールドメンバー専用ゲームへの参加
Xbox LIVEのシルバーメンバーシップでは、オンライン対戦プレイには原則的に参加できなかったが、Games for Windows - LIVEでは専用サーバーを設置して、自らがホストになることでオンライン対戦が可能なゲームもあるという。また、Xbox LIVEでゴールドメンバーシップとなっているゲーマータグならば、Games for Windows - LIVEでもゴールドとして適用される。
同日開催された“Games for Windows - LIVE”記者説明会では、今期より同社のパソコンゲーム事業がXbox事業部に移管されたとの説明があり、同社 執行役 ホーム&エンターテイメント担当 Xbox事業本部長の泉水 敬(せんすい たかし)氏が「今日はXboxの泉水ではなく、“Games for Windowsの泉水”です」として登場した。
泉水氏は、同社のゲーム事業を「1982年にリリースしたゲームを始めとして、4半世紀(25年)に渡ってゲームソフトをリリースしてきた。ゲームはマイクロソフトの柱の1つである」と、歴史を振り返って説明した。その後、ネットワークサービス“Xbox LIVE”環境について、「2002年2月に発売された初代Xboxから1年後に、ネットワークサービスとして“Xbox LIVE”を開始し、2005年12月に発売されたXbox 360でさらに進化した。オンライン事業を展開してきて5年目でWindowsにも進出し、1つの節目を迎えたと言える」と述べた。また、今回のXbox LIVE&Games for Windows - LIVEは、同社会長のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が提唱した“LIVE Anywhere”を具現化する1つの具体例であるという。