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アスキー新書『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」』発売記念 セカンドライフ内著者交流会、開催!

2007年04月20日 11時53分更新

文● アスキービジネス編集部

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4月10日に発売となった、セカンドライフの概念を描いた日本初の書、『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸』。この本の発売を記念して、4月19日、著者の株式会社メルティングドッツ代表取締役、浅枝大志氏を招いて、セカンドライフ内著者交流会が開催された。

セカンドライフの概念を語る初の書籍『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」』

 アスキー新書『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸』(以下、『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」』)の発売を記念して、「セカンドライフ内」著者交流会が開催された。

アスキー新書より4月10日に発売された、浅枝大志氏著の『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸 』(756円・税込)

アスキー新書より4月10日に発売された、浅枝大志氏著の『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸 』(756円・税込)

 まず、アスキー社内にて、この本の著者で、セカンドライフ参入支援を行なう株式会社メルティングドッツ代表取締役、浅枝大志氏による報道向け記者会見が開催された。会見後、続いて、セカンドライフ内のメルティングドッツが所有する島で、一般のセカンドライフユーザーを交えた著者交流会が行なわれた。

 記者会見で、浅枝氏は「セカンドライフとは何かという概念を語る書籍がまだなかった」という状況を踏まえ「Web2.0の次代のサービスとして注目の集めるセカンドライフを通して、5年後、10年後のインターネットの世界はこういった流れがきているというのを伝えたくてこの本を書いた」と、この本の狙いを述べた。

 セカンドライフと通常のWebとの最大の違いは「リアルタイム性とコミュニケーションが取れること」と浅枝氏は言う。

 例えば、こんな事例がある。

「アメリカでメジャーリーグのある試合をWeb上で動画をストリーミングとして流すのと同時に、セカンドライフ内で動画ストリーミングを行なった実験がある。Web上のストリーミングの平均滞在時間はわずか19分に過ぎなかったの対して、セカンドライフ内ではなんと2時間30分という驚くべき数値だった。3D空間内で、すぐ側にいる人と試合展開を話しながら見るなど、リアルタイムのコミュニケーションを可能とすることが大きな差を生んだ要因ではないか」(浅枝氏)

 また、セカンドライフの日本のビジネスシーンの現状については、「現在のところ、とりあえず島を買って看板を立てているといった企業が多く、有効活用している事例は少ない。まさにインターネット黎明期に企業がホームページ上で会社案内しか載せていなかった頃と同じ状況。とはいえ、今後企業の参入はますます増えてくる可能性が高いので、今年の9月頃には成功事例と呼べるようなケースも出てくるのではないか」と見解を示した。

盛況だったセカンドライフ内の著者交流会

 続いて、セカンドライフ内のメルティングドッツ島において、チャット形式による浅枝氏に対する質疑応答を中心に、約1時間にわたり著者交流会が開催された。交流会開始時刻が近づくと、人間のアバターに混じって、ウサギの着ぐるみのなど、多様なアバターが続々と会場に集まり、約100名のユーザーが参加した。

株式会社メルティングドッツ代表取締役 浅枝大志氏。右は浅枝氏のセカンドライフ内のアバター

株式会社メルティングドッツ代表取締役 浅枝大志氏。右は浅枝氏のセカンドライフ内のアバター(写真をクリックすると拡大)

 ここでは、「どのカテゴリーの業種が参入しやすいですか?」といった質問が参加者から寄せられ、「参入企業はエンターテインメント企業がコンテンツを持っているため有利」と浅枝氏は述べている。

セカンドライフ内の著者交流会の様子。アバターたちが空に浮いているイスに座っている

セカンドライフ内の著者交流会の様子。アバターたちが空に浮いているイスに座っている(写真をクリックすると拡大)

 また、「今どこにいますか?」という浅枝氏から参加者に対する質問に対して、各ユーザーのアバターからは「神戸」「神奈川」「福井」「秋葉原」「福岡」などといった全国各地の名前が上がった。中には「ベトナム」と答えたユーザーもおり、時間と場所を超えるセカンドライフならではのイベントになっていたと言える。

 セカンドライフ内ではサーバーの問題で1つの島で開催できる一般的なイベントのキャパシティが約100名と言われている。浅枝氏は「低予算のイベントながら100人以上のユーザーが1時間居続けたというのは画期的」とイベントの感想を述べた。

 セカンドライフのユーザーは現在約500万人と言われており、猛烈な勢いで伸びている。「今後1年で全世界のセカンドライフユーザーは2000万人にまで増えるでしょう。日本はそのうち2%の40万人といったところでしょうか」(浅枝氏)。

交流会後の記念撮影の様子。背景に見える巨大な『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 』は各アバターが持ち帰ることができ、1章分の内容はセカンドライフ内で読めるようになっている(写真をクリックすると拡大)

交流会後の記念撮影の様子。背景に見える巨大な『ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 』は各アバターが持ち帰ることができ、1章分の内容はセカンドライフ内で読めるようになっている(写真をクリックすると拡大)

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