マイクロソフトはSOA(サービス指向アーキテクチャ)導入のためのメソッド「Variability Isolation Methodology」(VIM)を発表した。これはSOAを導入するに当たっての業務の評価から分析・設計を行ない、実装や運用にいたるまでのマイクロソフト独自の分析手法であり、この手法に基づいたコンサルティングサービスの提供を開始していくと発表した。
「マイクロソフトのサービスビジネスとしては、サポートや導入支援などが行なっていたが、先進的なシステムをコンサルティングする新たなサービスに力を入れる」
マイクロソフト株式会社 執行役 エンタープライズサービス担当の平野拓也氏はこのように語り、そのようなサービスを行なうコンサルテーション部門として「Mission Critical & Advancedシステム部」を2006年7月に設立し、SOA導入に関する独自の設計手法「VIM」を開発したことを明らかにした。
マイクロソフト株式会社 Mission Critical & Advancedシステム部のマイケル・ダイクス氏は、VIMに関して「SOAを実現する手法として、システムを丸ごと入れ替えるビッグバン方式は適さない。ビジネスにおいて変動性の高い部分と低い部分を切り離して、サービス化を行ない、それを横展開していく」と語った。
マイクロソフトはVIMに基づくコンサルティングサービスとして、SOA評価サービスである「クイックスタート」を手始めに開始し、その後、分析・設計や実装、運用などのサービスを段階的にはじめていくとした。VIMの手法によるSOA実装は、マイクロソフト日本法人が開発した独自のものであるとして、すでに国内15社の導入実績があるという。
マイクロソフト株式会社 執行役 専務 エンタープライズビジネス担当の平井康文氏は、日本法人が独自に今回のサービスを立ち上げたことに関して、「顧客に近い部分で働けているスタッフが多いからできたこと」とした上で、「エンタープライズという分野においては、全世界のマイクロソフトの中でも、日本が一歩も二歩もリードしている。日本発のエンタープライズビジネスをこれから発表していく」と語った。