(株)任天堂が快進撃を続けている。4月5日の発表によると、2007年3月期(2006年4月1日~2007年3月31日)の連結売上高が、当初の予想より660億円増加の、約9660億円になる見通しだという。『ニンテンドーDS』本体とDS用ソフトの販売が好調だと報じられている。
最も貢献したのは、古いDSソフトの再注文
WiiもDSも順調に売れていますが、特にDSが世界中で好調です。欧州では以前から人気がありましたが、昨年の年末商戦直前にアメリカでも火がつきました。工場をフル稼働させ、月産250万台のペースで生産していますが、追いついていません。
また、ハードが売れたことでソフトの需要が高まり、ソフトの追加発注も予想を上回りました。特に昨年以前に発売したソフトが、また売れ行きを伸ばしています。
新ユーザーにとっては、ソフトの新旧は関係ないので、“nintendogs”シリーズや『おいでよ どうぶつの森』『ニュー・スーパーマリオ』といった従来のヒットソフトにより一層の人気が集まっています。今回の上方修正に一番貢献してるのは、実はこうした古いDSのソフトの売り上げなんです(任天堂広報)
(株)エンターブレインの調査(下表)によると、2006年度の国内ゲームソフトの売上げトップ10のうち、8本がDS向け、1本がWii向けのソフトで、うち7本が任天堂が発売しているタイトルだ。また、国内でのDS本体の推定販売台数は累計で1582万6214台。対して、ライバルの(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントの『PSP』は514万6055台 。あらためてDSの人気がうかがえる。
年間 順位 |
ソフト名 | メーカー |
---|---|---|
1 | ポケットモンスター ダイヤモンド・パール (DS) |
ポケモン |
2 | New スーパーマリオブラザーズ (DS) | 任天堂 |
3 | 東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える 大人のDSトレーニング (DS) |
任天堂 |
4 | おいでよ どうぶつの森 (DS) | 任天堂 |
5 | 東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える 大人のDSトレーニング (DS) |
任天堂 |
6 | 監修 日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニング DS (DS) |
任天堂 |
7 | ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー (DS) | スクウェア・エニックス |
8 | Wiiスポーツ (Wii) | 任天堂 |
9 | モンスターハンターポータブル 2nd (PSP) | カプコン |
10 | テトリス DS (DS) | 任天堂 |
Wiiも加わり、来期はさらなる成長が期待できる
任天堂の2006年度の売上は、2005年度に比べ、約1.9倍になると予想されている。Wiiは昨年12月に発売されたばかりなので今期の売上にはあまり寄与してないが、2007年度の売上には丸1年ぶん寄与することになる。来期の売上は1兆円を超える可能性が高い。