飲食店での「チップ」も支払時に選択
こちらも合計金額をまとめてカード決済に
たとえば飲食店。これまでも店内に着座してサーブされる形式の一般的なレストランでは、会計に対して15%から20%のチップを支払っていました。クレジットカードでの支払い方法の典型的なパターンとしては、まずテーブルに届いた明細を確認した上でクレジットカードと一緒に渡します。すると、一度店側が会計をしてあらたにレシートが複数枚渡されます。
このうち1枚は「Customer Copy」と書いてあり、自分で持ち帰るためのレシート。もう一枚は「Marchant Copy」と書かれており、店用のコピーになっています。この店用のコピーに、チップの金額と合計金額を書き込むと、その金額でクレジットカード決済されるようになっています。
ちなみにレシートには、15%くらいから3パターンほどのチップの金額が記載されているので、その金額を目安に書き込めばオーケー。ただし最近では、ハンディタイプのクレジットカード決済端末を持って来て、その場で決済するといった場合も。その際にはタッチディスプレーが用意され、チップの%を選べるようになっているので、自身でタップして選ぶ方式になっています。
日本と同じように、レジカウンターで支払う場合もありますが、ここでも最近はタッチディスプレーの決済端末が利用されていることが多く、チップの%や、No Tipを選んで支払えるようになっています。
チップが必要なかったスーパーでも
デフォルトで20%要求される場合がある
ただ、このタッチディスプレーの決済端末が結構厄介で、これまでチップを払う必要がなかった、テイクアウトのお店や普通のスーパーなどでも、標準でチップが15%や20%が選ばれた状態になっていたりします。これが、キャッシュレスでの支払いにチップを要求されることが増えてきている理由です。
もちろんチップを0%にするボタンもあります。テイクアウトの店で、店員さんがパパッと操作して0%にした状態にするケースも何度かあったので、0%でも問題はないようですが、店員さんの目の前で「No Tip」は心理的に押しにくいですよね……。
このあたりはアメリカでも「チップ疲れ(Tip fatigue)」として報道(該当記事)されていますので、今後変わっていくかもしれません。
というわけでチップ大国のアメリカでは、最近は現金でチップを渡すケースが減ってはいるものの、キャッシュレスではチップを要求されるケースが増えてきているといった感じです。
(次ページ:ヨーロッパや東南アジアは?)
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