ゲーミングお花見(?)できる「JN-MD-173GT240FHDR」をレビュー

240Hz駆動のモバイルディスプレーなら、公園でeスポーツできるか試してみた

文●ジサトラユージ 編集●ASCII

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需要の隙間を埋めるサイズとリフレッシュレート

JAPANNEXTの17.3型モバイルディスプレー「JN-MD-173GT240FHDR」。直販価格は5万9980円

 モバイルディスプレーと言えば、このテレワーク時代で以前より需要が増えた製品ジャンルの1つです。オフィスではなく自宅などで仕事をするようになった人も多いでしょうが、自宅に大型のディスプレーは用意がない、しかしノートPCの画面だけでは作業スペースが小さすぎるという人にとって、モバイルディスプレーは使い勝手の良い製品と言えます。

 一方で、自宅で楽しめる娯楽としてゲームを遊ぶ人が増えたことで、ゲーミングディスプレーの需要も高まりました。しかし、両方の需要を満たす“モバイルのゲーミングディスプレー”というと、あまり多くはありませんでした。

 JN-MD-173GT240FHDRは、そんな需要を満たす製品。モバイルディスプレーにも関わらず、リフレッシュレートが240Hzとハイエンドのゲーミングモデルに匹敵するのが大きな特徴です。

 ディスプレーはリフレッシュレートが高いほど、フレームレートの高い映像が出力できます。ホームユースやビジネス用途では、基本的にリフレッシュレートが60Hz程度のものが多いですが、ゲーム向けのモデルだと144Hz以上の製品が多くなります。144Hzなら、フレームレートが144fpsまでの映像を出力できます。

 ゲームにおいてフレームレートがなぜ重要かというと、より早く敵の動きを認識できるためと言われます。フレームレートはfpsという単位で表されますが、これは1秒間の動画を何枚の画像で描写するかという値になります。

 極端な例ですが、映像を1秒に1枚描写する場合は1fps、0.5秒に1枚描写する場合では2fps。この状態でそれぞれゲームをプレイし、画面を更新した直後に敵が壁の向こうから飛び出したとします。1fps(1枚/1秒)の場合、プレイヤーの目に敵の姿が見えるのは約1秒後、2fps(1枚/0.5秒)の場合は約0.5秒後となります。

 だから、fpsが高いほど敵の姿を早く認識できるわけです。敵の全身が見えてから撃ち始めるのと、腕だけ出た時点で撃ち始めるのとはどちらが有利か一目瞭然。ただ内部的な処理でfpsが出ていても、実際に出力するディスプレーがそれに対応していなければならないので、ゲーミングディスプレーが必要になるわけです。

OSDはほかのJAPANNEXTの製品でも見たデザイン。下部に240Hzの文字がある通り、リフレッシュレートは240Hzにしっかり対応しています

 今回のJN-MD-173GT240FHDRは、240Hzをサポートするので最大240fpsを描画できます。リフレッシュレートで見れば、プロゲーマーの環境でも十分通用する数値。それをモバイルで実現しているのはかなり特徴的です。

 なお、リフレッシュレートと同様にゲーミングディスプレーで重視される応答速度は、オーバードライブ(OD)機能を使用して最大4ms。通常サイズのゲーミングディスプレーだと1ms以下のものも多いですが、モバイルの中では十分高速です。リフレッシュレートが映像の滑らかさに関わるなら、応答速度は映像のブレ・残像感に関わるもの。FPSなどで正確にエイムするために必要なほか、フレームレートがほぼ一定の格闘ゲームなどでも重要な部分になります。

 そのほか、サイズが17.3型とモバイルにしては大型なことも特徴です。ノートPCにしろモバイルディスプレーにしろ、画面サイズは15.6型までがほとんど。一方で、卓上に設置する通常のディスプレーは21.5型くらいからがほとんどになります。その間を埋めるサイズとなると種類はかなり少ないので、そうした点でも差別化できているといえます。解像度は1920×1080ドット(フルHD)ですが十分でしょう。

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