東芝は3月4日、毎分1万5000回転で最大記憶容量600GBの2.5型HDD「AL13SXBシリーズ」および、暗号機能付きの「AL13SXQシリーズ」を発表した。3月中旬からサンプル出荷を開始する。
本製品はサーバーシステムや大規模ストレージ装置向けのHDDで、1万5000回転のエンタープライズ製品としては業界最大クラスの容量をうたう。ディスク媒体の磁気記録層とヘッドの機能向上により高記録密度化を図り、従来機種「MK3001GRR」シリーズと比べ2倍の容量を実現。またデータ転送速度は約19~27%、エネルギー消費効率は約40%向上したという。
AL13SXQシリーズはAES256暗号アルゴリズムを使い、TCG enterprise SSC規格準拠の暗号機能を搭載。さらに、政府機関での使用を想定し、一部のモデルにおいて米国政府のコンピュータ安全規格である「FIPS 140-2」認証取得の準備を進めている。
AL13SXBシリーズの一部製品についても、廃棄や再利用時に記録されているデータを短時間で無効化する「Sanitize Device Feature set」を搭載している。
また、「AL13SXBxxxA/E」「AL13SXBxxxAY/EY」「AL13SXQxxxA/E」「AL13SXQxxxAB/EB」の4製品は、予期しない電源遮断時にもキャッシュにある未記録のデータを磁気記録メディアに書き込む技術が盛り込まれている。これにより、データを失う危険を回避することができ、システムの信頼性向上が図れるという。
容量は両シリーズともに300GB/450GB/600GBを用意している。