ケーブルにわずらわされないワイヤレス接続
バッテリー駆動時間には難あり
Intuos5のもうひとつの新しい特徴が、2.4GHz帯の電波を使うワイヤレス接続機能の搭載である。ワイヤレス接続対応モデルはIntuos4にもあったが、Intuos5では全製品がワイヤレス接続に対応した点が異なる。「ワイヤレスアクセサリーキット」が付属するモデルと付属しないモデルがあるが、別売りキット(3500円)を導入すれば、付属しないモデルでもワイヤレス接続を使えるようになる。
ワイヤレスアクセサリーキットは、タブレット側のワイヤレスモジュールと無線動作時に必要なバッテリー、パソコン側に接続するUSBレシーバーで構成され、すべてIntuos5の本体内に内蔵できるようデザインされている。パソコン用USBレシーバーを収納するスロットもあるので、キット一式をタブレット内に収納して持ち運べる。
ワイヤレス接続には専用ドライバーのインストールなどは必要ない。ワイヤレスにありがちな遅延等も感じられず(記者が鈍いだけかもしれないが)、実使用に際して、無線のデメリットを感じることはなさそうだ。なにかと邪魔なケーブルから解放されるということは、例えばIntuos5本体を描く図面に合わせて、回転させたり持ち替えたりといった使い方が楽にできることを意味する。邪魔なときに片付けるのも簡単で、使い勝手が向上するのは間違いない。
問題があるとすれば、バッテリー駆動時間の短さだろう。バッテリー駆動時間は本体サイズによって変わり、センサー部の広い大型のものほど短くなる。評価機であるIntuos5 touch mediumの場合、「連続使用時間」は8時間とされている。つまり丸1日作業するにはギリギリか、やや物足りない程度。作業時間が長い日だと足らないだろう。smallは15時間とかなり長いが、Largeは5時間とさらに短くなっている。
ワイヤレス機能がオプション扱いであること、そのために携帯電話機並みの小さなバッテリーしか採用できなかった点が、バッテリー駆動時間の限界を招いている。当初からワイヤレス中心で設計していれば、より大きなバッテリーを組み込むことも可能だったはず。ワイヤレス接続は使い勝手がいいだけに、バッテリー駆動時間の短さは残念である。充電にはIntuos5本体をUSBケーブルでつなぐ必要があるので、別売りオプションとしてバッテリーだけを充電できる充電器を用意してくれれば、複数のバッテリーを使い回してワイヤレスで使い続けることも可能になるだろう。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ