親子で楽しめる鈴鹿サーキット50周年記念イベント
西のモータースポーツの聖地、三重県・鈴鹿サーキット。「レースをやらなければクルマは良くならない」という故・本田宗一郎氏の信念のもと、かつては雑木林しかなかったこの場所に国際水準のサーキットが完成したのは1962年9月のこと。以来、鈴鹿サーキットは世界でも屈指の難コースとして、モータースポーツ史に残る数々の名ドラマを生み出してきた。
そんな鈴鹿サーキットも、今年で誕生からちょうど半世紀。3月3~4日、記念イベント「鈴鹿サーキット50周年ファン感謝デー」が開催され、ビッグレース開催時にも勝るとも劣らないほど、たくさんのモータースポーツファンが鈴鹿サーキットへと訪れていた。今回は、往年の名選手や伝説のマシンが数多く集った大興奮のイベントの模様をお届けしよう。
3月3日、あいにくの雨模様となった土曜日。朝早くにもかかわらず、鈴鹿サーキットへと至る道路は大渋滞となっていた。ようやく渋滞を抜けて会場入りした筆者を待っていたのは、サーキットを埋め尽くす人、人、人! 鈴鹿でのレース取材に慣れた某メディアの人間によると、「SUPER GTでもこれほどの人が入ったことはない。F1並みか、それ以上だ」という。
メディアセンターの大窓から見渡してみると、グランドスタンドをはじめ最終コーナー観客席は朝のうちこそ空席があったものの、時間がたつにつれてほぼ満員御礼に。鈴鹿サーキットに至る道も、最寄の亀山インターチェンジから17km手前の御在所サービスエリアあたりから長い入場待ち渋滞がつづき、なんと名古屋から鈴鹿まで約4時間かかったという人も。公式発表によると、土日2日間の合計で約5万7000人もの来場者を記録したそうだ。
イベントのタイムテーブルは、2日間にわたって朝から夕までびっしりと埋められていた。3日は8時半から8耐・全日本ロードレースの出場バイクテスト走行から始まり、17時からの8耐&SUPER GT車両によるトワイライトデモランまで、レーシングコースでは次々とイベントが行なわれる予定となっていた。今回のイベントでは往年の名選手も多数招かれていて、二輪のトピックとしてはWGP1987年チャンピオンのワイン・ガードナー、それにWGP1993年チャンピオンのケビン・シュワンツが当時のマシンで走行したこと。そして筆者的な注目は、元祖「日本一速い男」星野一義氏と日本人初のF1フルタイムドライバー中嶋 悟氏の、往年のF1マシンによる夢のバトルだ!!