今回のお題は「MacBook Air」だ。本連載では2010年12月に一世代前のモデルを取り上げているが、今回は(発売から少々時間は経ったが)その後継となる最新モデルをレビューしたい。
MacBook Airはノートパソコンの世界に、大きな潮流を作った商品でもある。Windows+インテルCPUの世界でも、もうすぐMacBook Airに大きな影響を受けた薄型ノートパソコン、「Ultrabook」プラットフォームの製品が登場する。その先駆けとしても、MacBook Airには注目しておく必要がある。最新プラットフォームを使ったMacBook Airは、どのような快適さを与えてくれるのだろうか?
シンプルでコンパクトな11インチモデル
外観に変化はなし
まずは、今回取り上げるモデルの概要について触れておこう。今回取り上げるのは、俗に「11インチモデル」と呼ばれる、11.6インチディスプレーを採用したモデル。その中でも、メインメモリー4GB、フラッシュメモリーによるストレージを128GB搭載している、2タイプの店頭販売モデルのうち、上位にあたる機種である。
MacBook Airには13インチモデル(13.3インチディスプレー採用)と、この11インチモデルの2種類が存在するが、厚さを含めたデザインテイストはほぼ同一となっている。幅が約2.5cm、奥行きが約3.5cm、重量は270gほど異なっているが、その分標準搭載されたCPUの性能や、バッテリー容量が異なる。また、13インチモデルにはSDカードスロットが搭載されているが、11インチモデルにはない。
要は、小型化に注力して1kg前後のコンパクトな製品としたのが11インチモデル。サイズは多少大きくなっても、パソコンとしての実用性を追求したのが13インチモデル、ということになるだろうか。
こうしたモデル構成に関する考え方は、2010年10月に前モデルが発表された時から変わっていない。単純にデザインだけを見るならば、新モデルと旧モデルを見分けることは困難である。実際今回は、普段利用している旧11インチモデルと比較しながら使ったのだが、何度も「あれ、いま手に持っているのはどっちだっけ?」と確認する必要があったほどだ。
アップルはMacBook Airのデザインに相当の自信をもっており、早期に変更する必然性を感じていないのだろう。確かに、幾多のノートパソコンを見てきた筆者の目から見ても、MacBook Airのデザインはいまだ秀逸だと感じる。特にシンプルな底面の美しさは、アップル製品ならではの美点だと感じる。
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