キーボードやマウスなど入力デバイスにこだわる人は多いが、特にトラックボールを使うという人は自分にピタリの製品を選ぶことに強くこだわるようだ(関連記事)。
デバイス上のボールを指で回すという操作のため、マウスのように肘や手首を動かさなくてもいいのがトラックボールの特徴だ。特にボールをはじくように回転させて、その慣性でマウスポインターを勢いよく動かす操作は、マウスには真似できない。使い慣れると素早く画面上の任意の位置までポインターを瞬時に移動できるのだが、ポインターの移動はボールの慣性(=重さ)と滑り具合に大きく依存するため、製品の好みが直に出るところだろう。最近の高解像度化したPC画面で小さな部分をポイントするにはボールの回り具合や微妙な滑りなど、気になり出すときりがない。ここではサンワダイレクトが販売しているトラックボール4製品をレビューする。
シンメトリックなデザイン
ホイールで呼び出す「イージージャンプ」が便利
スクウェアでソリッドなシンプルデザインからエルゴノミクスデザインまで、さまざまな形状があるトラックボールだが、中でもスリムなボディーが魅力なのが「FORCE MA-TB35DS」だ。左右対称のボディーに46mmの大径ボールと左右ボタン、左側面にスクロールホイールが配される。
ボディーの中心線上に位置するボールは人差し指と中指で回して、右利き(右手での利用)なら親指でクリック&スクロールを行なうことになる。メーカーは左右両対応とうたっているので、左手でもしばらく使ってみたが、薬指でのスクロールホイール操作もしばらく使っているうちに慣れてかなりスムーズに行なえるようになった。
このスクロールホイールは押し込むことで第3のボタンとして働き、1クリックで各種の機能を呼び出せるショートカットメニュー「イージージャンプ」が起動する。これは使い勝手を向上させるユニークな機能だ(専用ドライバーのインストールが必要)。また、ボディーの手前にあるパームレスト部に手の平を載せたとき、自然にボールに指が触れる配置が使っていて心地いい。左右対称ボディーのトラックボールやマウスは好みが分かれるところだが、アプリケーションによって右手、左手両方で使いたいというユーザーなら検討したい1台だ。
FORCE MA-TB35DSの主なスペック | |
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製品名 | FORCE MA-TB35DS |
分解能 | 800カウント |
読み取り方式 | 光学式 |
ボタン | 2ボタン、ホイール(スクロール+多機能ボタン) |
インターフェース | USB(PS/2アダプター付き) |
本体サイズ | 90(W)×161(D)×48(H)mm |