シスコシステムズ(以下、シスコ)は、富士通との提携をユニファイドコミュニケーション(UC)分野まで拡大することを発表した。
ユニファイドコミュニケーションは、固定電話やモバイル端末、TV会議、Web会議、メール、インスタントメッセンジャなどのツールを統合し、より緊密なコミュニケーションを実現するソリューション。交信相手が在席か、外出中かといったプレゼンスを確認できるという特徴も持っている。
シスコは以前から「Cisco Unified Communication Manager」を中心にユニファイドコミュニケーション製品群を展開している。また、富士通は各種業務アプリケーションや電話系のシステムはもちろん、コンタクトセンター、グループウェアなど幅広く業務システム分野をカバーしている。今回の提携により、これら製品を連携させた新しいソリューションを展開させるという。
具体的には、富士通製のFOMA端末や構内PHSをCisco Unified Communication Manager配下で内線電話として利用可能にするモバイル連携や、既存の電話系システムからユニファイドコミュニケーションの段階的な移行、顧客サポートなどに利用されるコンタクトセンターでのCisco Unified Communication Managerの利用、富士通のグループウェア「TeamWARE」や各種業務ソフトウェアとの連携などが挙げられる。
また、ソリューションの開発とともに、今後1年間に約300人のユニファイドコミュニケーション分野の技術者を育成し、サポート体制も拡充する。さらにユニファイドコミュニケーションの生産性向上や業務プロセスの向上などをアピールする共同プロモーションも実施していくという。
シスコと富士通は、以前からハイエンドルータ用のOS「IOS-XR」の開発などで緊密なパートナシップを実現している。今回の提携で、このパートナーシップをユニファイドコミュニケーション分野に拡げ、ビジネスを拡大していくとのことだ。