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これは革命だ! 音声認識で動くラジコンヘリ

2009年04月04日 20時00分更新

文● KONG

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飛ばす前の準備

 順番が前後してしまうが、飛ばすためのプロセスを紹介しよう。
 VOICE HELIを箱から出したら、まずは説明書どおりにローターブレードを保護するセーフティーリングを取り付けよう。続いてプロポに単三形乾電池を4本セットする。そしてプロポの左にあるカバーを開けるとケーブルが出てくるので、このケーブルをヘリの底面にあるコネクタに接続する。そしてプロポのスイッチを「CHG」にすると充電が始まる。充電中はグリーンのLEDが点灯し、充電が終わると消灯する。充電はカラの状態だと最大で40分ほど、通常は30分もあれば終わる。

充電中はグリーンLEDが点灯

充電コネクタはこの向きで装着する

※※電池の注意点※※

 充電というと、バッテリーに詳しい方なら「メモリ効果」が心配になるかもしれない。しかし、このVOICE HELIに搭載しているバッテリーは「リチウム・ポリマー」(Li-Po/通称:リポ)が使われており、メモリー効果がほとんどないという優れもの。リポは電力密度が高いため、小さく軽量で大容量、電圧も1セルあたり3.7Vと非常にハイパワーなのだ。これまで電池の重量がネックになっていた小型電動ヘリにおいて、これは非常に有効な動力源なのである。
 リポは自己放電をほとんどしないため、遊び終わったら、充電せずに放置しておいても問題は無いが、できれば少し充電してから保管しよう。自己放電しないと言っても数ヶ月ないし1年も放っておけば若干放電してしまい、2.8Vを下回ると充電できなくなってしまうからだ。そのため遊ぶサイクルとしては、取り出して遊ぶ→充電して保管という流れがよいだろう。なお機体に内蔵されているリポは交換できない。またリポは電池の外装が破損し、空気に触れると発火する恐れがあるので、くれぐれも分解しないように。
 また温度にも気をつけよう。と言っても室内温度が15~40℃であれば問題はないが、寒冷地で使う場合、寒い状態だとパワーが落ちてしまい、逆に高温な状態で使うとバッテリーを傷めてしまう。まぁ室内で遊ぶ以上、温度はそれほど気にすることもないのだが。
 さてこれで何分飛べるかと言うと、マニュアルによると連続で5分となっている。たった5分?と思うかもしないが、実際にはもう少し長く遊べる。恐らくこの5分というのは、ずっとホバリングさせているような状態と思われ、アップダウンや離陸、墜落した時のリカバリーなんかをしていると、すぐに10分くらいは経ってしまう。

ホバリングは難しい!

 VOICE HELIは非常に軽い機体のため、気流の影響を受けやすい。そのため窓は閉めておいた方がいいだろう。またファンヒーターやエアコンなどもできれば止めたおいた方がいい。
 一番難しいのは、ホバリングなのだが、こればかりは慣れるほかない。コツとしては、手に持った状態で、徐々にローターの回転数を上げて、一定の浮力を感じたら手を離す。つまりこのとき、片手で操作するにことになるため、前述した音声認識が役に立つというわけだ。その際、機体の向きを安定させるため、プロポのトリム(TRIMツマミ)を回して機体自体がくるくる回らないよう調整しよう。なおパワーが落ちてくると再びトリム調整が必要になってくるが、できればパワーダウンを感じた時点で電源を切り、充電した方がよい。

上手な飛ばし方

 この電動ヘリができるアクションは、上昇と下降、そして機体を左右に回すことで若干移動できる程度なのだが、たったこれだけでも熱中してしまう。そして、いかにホバリングが難しいか、思い知らされる。
 今回、きれいにホバリングしている映像を撮ろうと思ったのだが、思ったようにカメラのフレームに収めることができなかった。ちょっとやそっとでは、安定してくれないため、カメラマン泣かせの製品であるが、失敗してしまうからこそ「よし!もう一回」と熱中してしまうのである。また今回試しているうちにセーフティーリングが破損してしまった。そこでこれを外してみると、意外や意外にこの方が多少安定する感じを受けた。ただ、お子さんやペットのいる家庭では、セーフティーリングは付けておいた方がいいかもしれない。ローターはプラスチック製で、指を切るようなことは無いものの、顔に当たれば万が一、ということもある。小さなお子さんがいる場合は、家族が寝静まってから一人で楽しむのがよいだろう。そう、これは大人のオモチャなのだから!

ちなみに対象年齢は15歳以上となっている

楽しいけど難しい。そこがいい!

 実のところ軽い機体というのは、簡単に飛ぶけれど安定しないというデメリットもある。しかし重いと、バッテリーが持たないというジレンマを抱えるわけで、超軽量電動ヘリの全てにおいての課題となっている。
 またデメリットの一つに、同軸反転ローターは地面効果を受けやすく、地上からの離陸が難しいという点がある。そのため、うまく飛ばすにはある程度の高さで手に持って離すというのが有効だが、VIOCE HELIは音声認識により、片手がふさがるというデメリットを解消してくれる、非常に有効な手段だ。もっとも一人で「エンジンスタート!」とか「アップ!」とか言ってるのは、周りから見ればナンだか滑稽かもしれないが、遊び始めるとそんな“些細な”ことは気にならなくなるだろう。ただし、熱中しすぎて隣人や同居人から「うるさい!」と怒られないよう注意が必要かもしれない。
 VOICE HELIは5229円と価格以上に、遊べる大人のオモチャであり、この魅力にハマると野外で飛ばせるラジコンヘリが欲しくなるかもしれない。

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