日本電気(株)は13日、最大ベクトル性能が16GFLOPS(ギガフロップス)の小型ベクトル演算スーパーコンピューター『HPCサーバ SX-8i』の販売を同日付けで開始すると発表した。価格は最小構成で1200万円から。出荷開始は2006年2月の予定。
『HPCサーバ SX-8i』 |
『HPCサーバ SX-8i』は、企業や研究所の研究者や開発技術者が個人で利用することを想定した同社の既存のスーパーコンピューター“SXシリーズ”と完全互換のスーパーコンピューター。本体サイズを幅45×奥行き70×高さ70cmに小型化するとともに、低価格化を図ったのが特徴。スーパーコンピューター『SX-8』と同じ1チップベクトルプロセッサーを搭載し、最大ベクトル性能は従来製品『SX-6i』の2倍となる16GFLOPS(理論最大演算性能は22GFLOPS)。実効性能の高いアーキテクチャーを採用し、プロセッサーとメモリー間のスループットは毎秒64GBとなっている。メモリー(DRAM)は16GBまたは32GB。HDDは146GBまたは300GBを最大4台搭載できる。重量は120kg。電源はAC単相200V~240Vで、消費電力は1.5kVA。発熱量は5300KJ/h。冷却には空冷方式を採用している。入出力チャネル数は最大6チャネル(最大毎秒3.2GB)で、インターフェースはGigabit Ethernet、Ethernet、Fibre Channel、SCSIなどに対応。
OSはSUPER-UXがサポートされ、SXシリーズ向けの衝突解析/流体解析/構造・振動解析/計算化学/電磁場解析/数値解析などの各種アプリケーションソフトがそのまま利用できる。
同社では、今後3年間で300システムの販売を見込んでいる。