街中の花屋と比べて5~6日“若い花”が届く――フラワーファーム(株)は7日、花束のインターネット通販サービス“フラワーファーム”を発表した。サービスの特徴は、花の鮮度と低価格。東京都中央卸売市場大田市場で競り落とした花を、中間流通を省いてその日のうちに出荷、宅急便で翌日配達するという。
長田有喜社長。女性向け情報サイト“eWoman”のゲスト編集者としても活躍 |
フラワーファームの設立は'99年10月で、資本金は1億40万円。世界19カ国でインターネット生花販売を展開する米Proflowers(プロフラワーズ)社の日本法人である。'99年の日本法人設立から、日本法人の出資企業の1つ(株)大田花きのサポートを受けながら、1年以上の品質管理テストを繰り返し、この3月、販売事業を本格展開するに至ったという。
価格は競合の60~70%程度
通販サイトでは、2000~3000円台のブーケから2万円以上の鉢植えまで、25~40点の商品を揃える。花のことに詳しくない、花を贈る機会の少ないビジネスマンをターゲットに、ギフト向けのブーケを中心に商品の点数を絞り込んでいる。価格は、気候条件等によって上下はあるものの、競合するサービスの60~70%程度に抑えるという。
値段は全て送料込みで、支払い方法はVISA/JCBなど7社の大手クレジットカード、コンビニ支払い、郵便局振込、銀行振込の4通りから選べる。午後4時までに受けた注文はその日のうちに出荷し、ヤマト運輸(株)の宅急便で翌日に届けられる(一部地域は翌々日)。メッセージカードやラッピング、カスタムメードのサービスも用意する。
“産地直送”より“卸売市場直送”
フラワーファームは、(株)日比谷花壇などと比べ、生花のネット通販サービスとして後発になる。鮮度と低価格では、小規模ながら、生産農家による産地直送サービスも存在する。
フラワーファームの米本社は、鮮度と低価格をサービスの目玉として打ち出すため、この産地直送方式を採用している。これを日本では採用しなかった理由について、同社取締役で、(社)日本花き卸売り市場協会常務理事、大田花き社長の磯村信夫氏は、「(消費者には)日本の生産者が作った繊細な花が好まれている。日本の縦に長い、季節によって産地が絶えず動くという地理を考えると、日本中の花が集まる卸売市場を拠点にするのが適当」と、説明した。
顧客獲得のためには、「まずはブランドの浸透」と、長田有喜社長。1日平均100件の受注を目標に、インターネット販売に特化した事業展開を行ない、ポータルサイトへの出店等も積極的に行なうという。