豊富なオプション群を用意するカノープスのビデオカード“SPECTRA”シリーズのオプションとして「SSH-HDTV」がアキバに登場した。同製品は、BSデジタルの登場によって最近一部で活気づいてきた“D端子付きテレビ”向けのオプションだ。
従来、テレビの画面にビデオカードから映像を出力しようと思った場合、アナログ(S端子など)を用いていた。また、ビデオカードにテレビ出力機能がない場合は、外付けのダウンスキャンコンバータなどを使う必要があった。しかし、アナログ信号のためデータの劣化は避けられず、最大でもSVGA程度の解像度を出力するのが精いっぱい。しかも画質はお世辞にも良いとは言いがたいものがあった。
それが、このSSH-HDTVを用いてD端子付きテレビに出力すると、アナログとは一線を画す良好な画質でテレビにPCの画面を映せるようになる。D端子にはD1~D4まであるが、同製品で対応するのはD2以上。D2/D3では最大720×480ドット、D4では最大1280×720ドットまでの解像度をサポートする。ただし、テレビやソフトによっては、正常に映せないものもあるようなので注意してほしい。また、対応OSがWindows 98/Meのみであるなど、いくつか制約がある。この点についてはカノープスのウェブサイトに詳しく記載されているので、購入しようと思っている人はあらかじめ見ておくと良いだろう。
ちなみに、同製品を装着可能なビデオカードはSPECTRA 8800/8400/7400DDR/F11。SPECTRA 7400は対象外となっている。SSH-HDTVはGeForceが持つHDTV機能を利用しており、初期のGeForce 256チップの中に、HDTVに関するバグがあるためのようだ。
VideoEncoderにはCONEXANT製が使われている。XILINXの“XC9572XL”はFPGA(ロジック用EEPROM)だ。ちなみにS端子? と思われるパターンも基板には残っている |
D端子ケーブルは別売り。すでにD2端子以上のD端子を装備するBSデジタル対応テレビを持っている人や、これから買おうと思っている人にとって、この製品は気になる存在と言える。もっとも対応のビデオカードが品薄で、そちらを探す方が大変というのは何とも笑えない話だったりするが…。
価格は、入荷している以下のショップで10800円。テレビの大画面でゲームをしたい、DVD-Videoを見たいという人なら、決して高くはないだろう。
- 高速電脳
- コムサテライト2号店
- コムサテライト3号店
- TSUKUMO eX.
- PCiN秋葉原
※コムサテライト1号店は17日に発売予定
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