開催中のWORLD PC EXPOにおいて、レキサー・メディア(株)は記者会見を行ない、今後のブランド戦略を発表した。ここでは同社のコンパクトフラッシュ製品の今後のロードマップも明らかにした。
レキサー・メディア、マーケティングマネージャーの乃木正彦氏 |
レキサー・メディアの乃木正彦マーケティングマネージャーによると、レキサーはこれまで“デジタル・フィルム・カンパニー”というスローガンのもと、コンパクトフラッシュをデジタルカメラの“フィルム”として販売する、“フィルム販売会社”という立場であったが、“デジタル・フォトグラフ・カンパニー”というスローガンをかかげ、メディア販売に加えて、デジタル画像を加工するウェブサービスやソフトウェアをの提供を開始するなど、デジタルフォトメディアを総合的に扱う会社として活動を行なうという。
新製品関連では、9月にドイツで開催されたカメラショー“フォトキナ”で発表した、転送速度12X(毎秒1.8MB)(※1)のコンパクトフラッシュ製品を日本でも来年1月に発表する予定としている。また研究段階ではすでに32Xまで達成しており、12X発売後3、4ヵ月後に16X(毎秒2.4MB)の製品を、さらにその3、4ヵ月後には32X(毎秒4.8MB)の製品を発表する予定という。
※1 レキサー・メディアではCD-ROMの転送速度の標準速(毎秒150KB)を1とし、その何倍の転送速度を持つかを4X、8Xなどと表示している。また、同社は米国で、画像の加工、アルバムの公開、ができるウェブサイト“Printroom.com”と、デジタルカメラユーザーへの教育とコミュニティー作りを目的としたウェブサイト“Saycheese.com”を開設している。このうちSaycheese.comのコンテンツ内容を日本語化し、年内にも日本向けサイトを立ち上げることを明らかにした。Saycheese.comでは、デジタルカメラユーザーに向け、撮影テクニック、最近機器紹介、フォトコンテスト、およびデジタルカメラを利用する米人プロカメラマンとのQ&Aといったコンテンツが提供されている。およそ250ページになるというコンテンツ内容はすべて日本語化されて、無料で利用が可能になるいう。
同社は6月から、オリンパス光学(株)を通じてレキサー・メディアブランドのコンパクトフラッシュを販売しているが、国内のコンパクトフラッシュ市場において、個数ベースで6パーセント、売り上げベースでは10パーセントのシェアを得たという。レキサー・メディアブランドのメモリースティックも販売を開始したが、引き合いは多いとしており、デジタルカメラメディアとしてのレキサー・メディアブランドはユーザーに浸透したとしている。
今後同社はメディア販売と、ウェブサービスを通じ、総合デジタルフォトメディア会社としての活動を、日本でも進めていく見通し。