(株)インフォマティクスは、3次元レンダリングシステム『Piranesi』のバージョンアップ版『Piranesi2.0』を10月1日に発売すると発表した。
『Piranesi』は、tifファイル形式を拡張したEPixファイル形式を使っている。EPixファイル形式は、従来のRGB各8ビットの色情報に加えて、各ピクセルごとに、“奥行き”や“マテリアルID情報”を持っている。このため、モデリング作成時に作り分けておいたマテリアルや面などをペイントするときに、従来のように領域選択やマスキングをしなくても自動的に塗りつぶしてくれる。
今回のバージョンアップ版では、この“ロック機能”に、面と同一方向を一括して選択できる“方向ロック機能”を加え、高さの異なる面も1度にペイントできるようになった。
さらに、点景(木や人物など)の大きさを奥行きにあわせて自動調整したり、壁などに重なって隠れる点景を処理する自動グリッティング機能、方向や色濃度を指定して影を作る投影機能、テクスチャーをペイントしたあとの調整機能も備えている。また、水彩描画から、点描、デッサン調、夜景の表現まで可能。グラデーションや、地面や水面に光沢感がある映り込みを表現できる。
従来のように領域選択やマスキングをせず、自動的に塗りつぶせる |
画像の奥行き情報を検出し、テクスチャーや色を貼り込むときに、面の向きに合わせて形状が変化する3次元ブラシも用意している。操作の際には、取り消しや再実行を制限なく行なえる機能も追加した。そのほか、テクスチャー、ブラシ、グレイン(質感)や、メーカーの建具など約1700点の画像データを用意したライブラリーも添付。
インポート、エキスポートできるファイル形式は、BMP、TIF、JPEG、Targa、Epix、PICT(ラスター)、Photoshopファイル形式プラグイン。
価格は12万8000円。Ver1.0から2.0へのアップバージョンは3万6000円(12月までのキャンペーン期間中は2万7000円)。建築CADソフト『MicroGDS
PRO V6.0』や『同CompactV6.0』を組み合わせたセットもあり、価格はそれぞれ52万円、20万円。