日本ネットスケープ・コミュニケーションズ(株)は、大規模なイントラネットやエクストラネットを構築する企業向けのサーバー用ソフト『Netscape
SuiteSpot3.5』の製品概要を発表した。
米ネットスケープ社が、現地時間9日に同製品を発売したことに合わせて発表したもので、同製品のStandard
Editionの日本語版は4月上旬に、また、Professional Editionの日本語版は、5~6月ごろになる見通し。
同製品は、インターネットの世界標準であるLDAP(Lightweight
Directory Access Protocol)のバージョン3に基づくディレクトリー・サービスをサポートするサーバー用ソフトウェアで、同社では、米マイクロソフト社の『Exchange』や、米ロータス社の『Notes
Domino』などのグループウェアソフトの対抗商品として位置づけている。同社では、「15CAL(Client
Access License)付きのSuiteSpotで19万円前後を見込んでおり、15ユーザーの『Exchange』や『Notes
Domino』が30万円前後であるのに比べ、大幅に安くなる」としている。
日本語版を4月に発売する予定のStandard Editionは、インターネットブラウザーの『Netscape
Communicator Standard Edition』、 SuiteSpot全体を集中管理するための『Netscape
Administration Server 3.5』と『Netscape Directory Server3.0』、Webサーバーやデータベースサーバー用の『Netscape
Enterprise Server3.5』、メールサーバー用の『Netscape Messaging Server3.5』、グループでの共同作業を管理するための『Netscape
Collabra Server3.5』、スケジュール管理を行なう『Netscape Calender Server3.5』の7つのソフトがセットになっている。
『Netscape SuiteSpot3.5』は、マルチプラットフォームに対応し、WindowsNTとUNIXの両方のプログラムがひとつのパッケージに収録されている(WindowsNT
Workstation/ Server3.51以上に対応、UNIXではSolaris2.51、HP-UX10.20に対応)。価格は15CAL(Client
Access License)付きのキットで19万円前後、50CAL付きのキットで57万円前後を見込んでいる。また、ひとつのCALが5000~1万円となる見通し。
また、本日から『Netscape SuiteSpot3.5』の日本語版が発売されるまでに、同社の『Enterprise
Server3.0ja/3.01ja』や『Messaging Server3.01ja』を購入したユーザーには、15CAL付きの『Netscape
SuiteSpot3.5』が無償で、また、50CAL付きの同製品が特別価格でアップグレードできる。
同社の杉山逸郎社長は、「'98年度にネットスケープ社が力を入れていく分野は、ブラウザー、インターネットとエクストラネット、企業向けソリューション、Web上のコンテンツビジネスの4つの分野があるが、本日発表したSuiteSpotは、インターネットとエクストラネット向けの製品。先行する『Exchange』や、『Notes
Domino』に比べて、SuiteSpotは価格が安い点と、インターネットにおける世界標準のプロトコルを採用しているために拡張性が極めて高い、というふたつの点で優位に立てると考えている。営業面の体制整備も、鋭意努力中である」と述べた。
また、気になる買収の噂に関して同社長は、「我々は、その点についてコメントする立場にはない。今日のビジネスを追いかけるだけ」とコメントした。(報道局 佐藤和彦)
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