オープンに沸く東京メトロ副都心線に、新しいディスプレイ情報配信システムが導入されたことをご存じだろうか? センターに設置された管理サーバーに一元管理されたコンテンツをネットワーク経由で、複数駅に設置されるディスプレイに同時に表示、書き替え更新するシステムだ。日立製作所が開発・導入した。
ディスプレイの設置場所や配信時刻、目的にあわせて、駅利用者に必要な情報の配信を行なえるという。たとえば、列車遅延など運行障害が発生したときには、運行情報や他社路線への振替情報を的確に表示できることになる。駅員さんが(おそらく錯綜しているであろう)情報を必死に大声で乗客に伝える光景をよく目にするが、あんなこともこのシステムでスムーズに解決できるというわけだ。
ちなみに、平常時には駅利用マナーなどのお知らせ情報を、駅構内の大型ディスプレイに表示するんだとか。また、大規模災害発生時などには、テレビの災害報道番組を放送することが可能だという。目的にあわせた情報を迅速、正確かつ視聴覚に訴えた形で提供できるとなれば、確かに利用客にも喜ばれるに違いない。
今回導入されたシステムは、ASPサービスによる提供が行なわれる。日立マルチメディアコンテンツ管理プラットフォーム「MediaSpace(メディアスペース)」が適用されるという。MediaSpaceは、インターネットなどを利用して多様な映像コンテンツを多拠点のディスプレイ上に表示するASPサービスだ。日立は、表示時刻や書き替え間隔などの表示スケジュールの作成や配信、表示状態の監視といったシステムの運用管理業務も行なう。これにより、システム導入時の初期費用の軽減、システム運用管理コストの低減が可能になるという。