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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第22回

ワカモノにホンモノを「823SH」

2008年05月01日 18時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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友禅と漆

【今週の1枚】友禅を装着した823SH。その上に置いてあるのが漆のパネルだ。どちらもホンモノの質感を日常で思う存分楽しめる

 今回、取り上げるのはソフトバンクモバイルのある「挑戦」だ。その結果は、「JAPAN TEXTURE」という数量限定のシリーズとして4月30日に発売された。このシリーズのポイントは、名前の通り、ケータイに日本古来のテクスチャーをまとわせようという試みである。

 このコラムでも紹介したように、ケータイは多様化に多様化を重ねている。だからこそ僕も、非常にミクロな魅力を語るこの連載を重ねているわけだ。多様化にも様々な方向性がある。機能、スペック、アプリ、そして素材。

 それはまるで、飛べるようになったり、跳ねるようになったり、羽を堅くしたり、角を大きくしたり、他の生物に依存しながら進化してきた昆虫のようだ。

 さすがにケータイは飛んだり跳ねたりするようにはならないだろうけれど、ディスプレーや文字を大きくしたり、防水にしたり、はたまたサービス面でMVNOを提供したりする様子は、昆虫の進化に似ている、と思ったのだ。JAPAN TEXTUREは昆虫で言えば、羽の素材を変え、蝶のように色鮮やかにするような進化といえる。

THE PREMIUM TEXTURE SoftBank 823SH

「THE PREMIUM TEXTURE SoftBank 823SH」

 ベースとなっている端末は、「THE PREMIUM TEXTURE」と名付けられたシャープ製の「SoftBank 823SH」。いわゆる着せ替えケータイなのだが、用意している着せ替えパネルの素材はプラスチックやアクリルといったありきたりのモノではない。牛革で作られたクロコダイルやパイソンのレザー、スポーティーなカーボン、そして木。プレミアムの名にふさわしい、今までケータイであまり使われてこなかった素材だ。

 このパネルのバリエーションとして、漆と友禅を素材に採用したJAPAN TEXTUREシリーズがある。パネル1枚あたりの価格は、自分の名前をデザインできる限定10枚の「桜花」のみ15万8000円と桁が違う以外、1万3800円から2万4800円に抑えている。

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