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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第93回

DeepSeek R1、無料で使えるAIとしては最強クラス

2025年02月03日 07時00分更新

文● 新清士

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リスクも抱えたルールチェンジャー

 DeepSeek R1は現在の最先端の高性能LLMがほとんど制限なく開放されたことで、ルールチェンジャーとなったことは間違いありません。現状のローカルPCで動作するものでさえ、かなりの能力を持っており、それらをほとんど制限なく、自由に改造できることで、さまざまな追加学習モデルが登場することが予見でき、様々なサービスにカスタマイズして組み込まれていくことで、大きな進化を引き起こしていくことにもなるでしょう。

 一方で、安価になったことで、爆発的な普及を引き起こしそうでありながらも、政治的なプロパガンダ手段として使われていくリスクも秘めています。世界的なAI競争は否応なく、政治戦としての様相も強まってきています。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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