このページの本文へ

みやさとけいすけの工具探検隊 第36回

なにこれ優しい……!!

強くつかんでも”傷がつかない”極上のプライヤー「SOFT TOUCH Neo」

2024年04月01日 18時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

傾斜している対象もガッチリつかめるように!

 大きく変わったのが、くわえ部の樹脂。ネジ止めではなくキャップ型に変更され、工具なしに着脱できるようになりました。固いものに何度も使っていると、どうしても樹脂が先に負けてしまいますが、そんな時でも簡単に交換できます。

ソフトタッチ

交換用の樹脂が1セット同梱されているのも◎

 この樹脂は力がかかると少し変形し、離すと戻る弾性があるため、多少いびつな形の物でもガッチリつかめるのがいいところ。例えば、シャワーヘッドの根本など、テーパーの傾斜があるものでもフィットしてくれます。

ソフトタッチ

樹脂が変形し、傾斜に合わせてつかんでくれます

 ただし、変形するということは、それだけ固定する力は下がっています。どれだけ強くつかもうと、樹脂が変形するぶん動いてしまうからです。

 傷はついてもいいからガチガチに固定したい、という時は、樹脂部分を外してしまいましょう。すると中から、従来通りの歯が付いたくわえ部が出てきます。

ソフトタッチ

キャップ型の樹脂を外してしまえば、通常のプライヤーに

 なお、見てわかる通り、このくわえ部はよくあるプライヤーよりかなり薄くなっています。狭い場所や細かい部分の作業で使いやすいので、傷がつかないことよりも、この薄さを目的に選ぶのもありでしょう。

 ちなみに、一般的なプライヤーにあるカッター機能も装備していて、ちゃんと根元で針金などを切断できます

根元で針金を切断できるカッター機能付き

バネ内蔵で長時間の連続作業がラクに

 傷をつけないという特徴くらいしか知らずに触ったこともあって、ものすごく驚いたことがひとつあります。それは、バネを内蔵していて開くのがラクなこと。

 ニッパーやペンチだと当たり前のようにバネが入っていますが、プライヤー、とくに口の開きが可変となるコンビネーションプライヤーやウォーターポンププライヤーでは、一般的にバネは入っていません。そのため、開くには重力を利用したり、中指や薬指あたりをうまく動かす必要があります。

 これに対しSOFT TOUCH Neoは、スライドさせた位置によってバネ駆動がオンオフされるギミックを搭載。コンビネーションプライヤーのNH-165では中央、ウォーターポンププライヤーのNWH-175では一番上の穴がオフ、それ以外ではバネ駆動がオンになります。

左がNH-165、右がNWH-175。この位置で、どちらもバネ駆動がオフ

 接合部にあるバネの端が、穴の端に引っかかることでバネが駆動するという仕組み。外からは全くバネの存在に気づかないため、初めて触ったときにどこにバネがあるのか探してしまいました。

接合部にバネを内蔵。飛び出ている突起がバネの端です

 バネがあると何がいいかというと、素早く開けることです。長時間の作業、数をこなす作業では、何度もプライヤーの開閉を繰り返しますが、この作業が明らかに楽になるのがメリット。正直、このバネのために欲しいとすら思いました。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中