メンヘラテクノロジーの高桑蘭佳です。最近、大学院で「推し活」について調査をしている中、以前から気になっていた女性向け風俗店に勢いで取材を申し込んでみたところ……なんと快く引き受けていただけました。
そこで今回は、女性向け風俗「池袋秘密基地」で働くセラピストさん3名にお話を伺っていきます。また、今回の取材ではセラピストさん視点でのお話を中心にお聞きしているので、女性向け風俗とは……どんなことができるの……?とそわそわしてしまう方は、ぜひ池袋秘密基地の公式サイトをご確認ください(笑)。
セラピストになろうと思ったきっかけ
── 本日はよろしくお願いします!まず、みなさん簡単に自己紹介をしていただいてもいいでしょうか?
RENTAROさん 29歳で会社員をしています。セラピストは副業でやっていて、今年で4年目です。
KYOMAさん 僕は28歳で、セラピストを始めてから1年半くらいになります。弟のAYUMAとは双子です。
AYUMAさん 僕も同じく28歳です。兄に誘われて入店して、セラピスト歴は1年くらいです。
── どんな経緯でセラピストになったんですか?
RENTAROさん もともとバーの店長をやっていて、女性のお客様も多く来店されていました。僕自身、女性への接し方が得意だし好きだなと思っていて、この強みを活かせる副業がないかを探していました。ホストという選択肢もあったんですが、僕はお酒が弱いんですよね。それでいろいろ調べている中で、女性用の風俗店があることを知りました。
KYOMAさん 僕は、自分で事業をするための開業資金を集めるために仕事を探していました。そんな中、これまで異性に対して「いかに相手を満足させられるか」を考えてきた経験が秘密基地のファンタジーマッサージに活かせるんじゃないかと思って決めました。
AYUMAさん 僕はKYOMAに誘われるまではホストをしていました。でも、ホストをしているときにちょっと違和感があったんですよ。売上を作ろうとすればするほど、お客さんに無理をさせてしまうという構図がWin-Winじゃないのに自分だけ得して生きるのが嫌だなと感じていて。そんなときにKYOMAから女性用風俗の世界を教えてもらいました。女性用風俗は時間を売っているので、罪悪感なく仕事できるのかなと思ったのがきっかけでした。
女性用風俗が求められる理由
── セラピストさんによってお客さんの層は違うかもしれませんが、どんな方が、何を求めて利用されることが多いですか?
KYOMAさん 僕の場合は30〜40代の方が多い印象です。主婦の方や会社員の方などさまざまですが、心の拠り所を求める方やリフレッシュとしてご利用される方などが多く、性的な部分だけでなく精神的な癒しを求めている傾向にあると思います。
AYUMAさん 僕もかぶる部分はあるんですが、30〜40代の方とかが多いですね。風俗ではあるんですけど、やっぱり気持ちの面で、ただ一緒にいてくれればいいって思ってリピートしてくださりますね。やっぱり過去の男性経験とかを聞いていても、ちょっと言い方悪いかもですが、いわゆるクズ男が多くて……僕が当たり前にしていることを「すごい優しい!」と感じてくれたりしますね。
RENTAROさん ほんとにそうですね。なので、興味本位のかたが性欲解消のために利用してくれることもあるんですが、1〜2回使って終わり!という傾向がありそうです。
── 精神的な面でのニーズが強いんですね……結構男性向けの風俗とは大きな違いがありそうですね。その点、いかがでしょうか?
KYOMAさん 男性向け風俗の場合は宣材写真や写メ日記など見た目だけで選ぶ人が多そうですが、女性向け風俗の場合は声や喋り方、雰囲気なども重視して選ぶ方が多い印象ですね。僕の場合はツイキャスを定期的に配信していて、そこからご予約につながることが多いです。配信を見て、穏やかそうだったからと予約してくれる方も多くいらっしゃいますね。
RENTAROさん 男性向け風俗のノリで、「この人かっこいいから!」ってだけで予約する人は少ないですね。事前にSNSだったり、動画だったりから情報収集した上で、「よしこの人にしよう!」という人が多いです。
AYUMAさん 男性は結構抜ければいいって人が多いかもしれないですが、女性は気持ち的にも満たされたい人が利用していると思います。逆に性欲の発散だけであれば、わざわざお店を利用しなくてもいいかもしれないし、でも、気持ち的にも満たされたいと思うとマッチングアプリで知り合った人とかでは難しいと思います。
RENTAROさん むしろ性感はなしで、喫茶店でお話を聞くだけだったり、映画を見に行ったり、一緒に寝るだけって利用の仕方も結構多くて、レンタル彼氏的な要素も全然ありますね。同じ空間に一緒にいたいという。
女性用風俗セラピストをしていて嬉しかったこと・大変だったこと
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