自動耐性テストで画像認識AIの開発を助ける、「Citadel Lens画像版」提供開始
株式会社Citadel AIは2022年10月13日、画像認識AI向けに自動耐性テストを行う「Citadel Lens(シタデル・レンズ)画像版」の提供開始を発表した。
画像認識AIの開発においては、さまざまなケースを想定してデータ画像を揃え、学習させてテストを行うが、そのために数週間から数ヶ月かかることもあり、現実的に困難な作業になっている。その結果、例えば実験環境で撮影した映像では不良品を検出できていても実際の現場環境では不良品を見逃してしまったり、カメラと被写体の距離や角度が変わるとAIが正常に機能しなくなったりするリスクがあるという。
「Citadel Lens 画像版」では、カメラの性能、外部環境、被写体との位置関係など、現実に起こり得る環境変化に即した補正加工画像を元データから自動生成し、AIの「ノイズ耐性テスト」を即座に実行できる。また、画像に付加されたメタデータや画像固有の明るさなどの特徴量を組み合わせ、人手ではなかなか検出できないAIの弱点を自動的に深堀りして探り出す、「バイアスの自動検出機能」を搭載。精度の出ていないデータセグメントを容易に確認することができる。
AI開発時に要していた膨大な作業時間を、従来比で95%以上削減の上、今回の画像版の追加により、「Citadel Lens」は、需要予測や物流管理、広告など数値や文字データに基づいて推論を行うAIから、画像診断や不良品検査、安全管理といった画像データを活用したAIまで、利用中のAIシステムを改修することなく、幅広く汎用的に適用できるようになる。