佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第153回
H2チップ要らない? iOS 16.1と初代AirPods Proの組み合わせで「適応型環境音除去」が使える可能性
2022年10月03日 13時00分更新
最新の第2世代 「AirPods Pro」に搭載された新機能の一つ「適応型環境音除去機能(Adaptive Transparency)」が、第1世代のAirPods Proでも使えるようになるかもしれない。
これは海外のBBSであるredditに掲載された投稿によるものだ。9月の終わりごろにリリースされた“iOS 16.1ベータ版”を使用していたエンジニアが、自分の第1世代AirPods Proで、Adaptive Transparencyのボタンが有効になっているのを見つけたと言うことだ。この第1世代のAirPods Proにも、ベータ版のファームウェア(5A304A)がインストールされていたと言う。
つまり、ベータ版のファームウェアをインストールした第1世代のAirPods ProとiOS 16.1のベータ版が両方必要となるので、現状では一般のユーザーは使えない。
Adaptive Transparencyは、工事現場やサイレンなどの強い騒音を抑えて、必要な周囲の外音を取り込むことができると言う機能だ。公式には第2世代AirPods Proが搭載する“H2チップ”の高い演算能力を生かした機能とされている。
これをH1チップ搭載の第1世代のAirPods Proで実現できるならば、H2固有の機能を利用するものではなく、ソフトウェアだけで実現可能と言うことになる。
AirPods Proの強力なソフトウェア処理能力を考慮するとあり得ないことではないと思うが、あくまで開発中のソフトウェアでの確認事項なので念のため。
追記: 適応型環境音除去機能(Adaptive Transparency)が第1世代の「AirPods Pro」でも使えるようになるかもしれないと書いた。さらにこれは「AirPods Max」でも確認されたが、その後、10月4日にリリースされた最新のiOS16.1ベータではこの機能が第1世代のAirPods ProおよびAirPods Maxには適用されなくなっていると言うことだ。残念なことだが一時的な「現象」になってしまったようだ。アップルからの公式なコメントは確認されていない。(10月5日)
この連載の記事
-
第300回
AV
インド発の密閉型/静電式ヘッドホン? オーディオ勢力図の変化を感じた「INOX」 -
第299回
AV
夏のヘッドフォン祭 mini 2024レポート、突然のfinal新ヘッドホンに会場がわく! -
第298回
AV
ポタフェス2024冬の注目製品をチェック、佐々木喜洋 -
第297回
AV
なんか懐かしい気分、あなたのApple WatchをiPodにする「tinyPod」が登場 -
第296回
AV
逆相の音波で音漏れを防げる? 耳を塞がないヘッドホン「nwm ONE」──NTTソノリティ -
第295回
AV
NUARLのMEMS搭載完全ワイヤレス「Inovatör」(旧X878)の秘密とは? -
第294回
AV
AirPodsで使用者の動きからBPMを認識、それを何かに応用できる特許 -
第293回
AV
次世代AirPodsにはカメラが付くらしい、じゃあ何に使う?(ヒント:Vision Pro) -
第292回
AV
OTOTEN発、LinkPlayの多機能ネット再生機「WiiM」とSHANLINGの「EC Smart」を聴く -
第291回
AV
ビクターの新機軸、シルク配合振動板の魅力とは? HA-FX550Tを聴く -
第290回
AV
HDTracksがMQA技術を使ったストリーミング配信開始へ - この連載の一覧へ