6コア/12スレッドのRyzen 5 5560Uを採用、各種ベンチマークで性能をチェック

サイズも性能も価格も“丁度いい”10万円台で快適に仕事ができる14型ノートPC「mouse X4-R5」

文●松野将太 編集●八尋/ASCII

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「mouse X4-R5 [ Windows 11 ]」。直販価格は10万9800円から

 マウスコンピューターの「mouse X4-R5 [ Windows 11 ]」は、GPU内蔵のAMD Ryzenプロセッサー「Ryzen 5 5560U」を搭載する、14型のスタンダードノートパソコンだ。OSとして最新の「Windows 11 Home(64bit)」を採用。重量は約1.16kgで、13.3型クラスのノートパソコンよりも大きな画面サイズと軽量さで、シーンを選ばずに活躍できる汎用性の高さが特徴のモデルだ。

 前回は、mouse X4-R5の外観や使い勝手について紹介した。今回は各種ベンチマークを実行し、基本的な性能をチェックしていこう。

mouse X4-R5 [ Windows 11 ]の主なスペック
CPU Ryzen 5 5560U(2.3GHz~最大4.0GHz)、6コア/12スレッド
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス
メモリー 8GB
ストレージ 256GB SSD(M.2接続/NVMe対応)
ディスプレー 14型(1920×1080ドット)、ノングレア
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
インターフェース USB 3.1 Type-C(USB PD、画面出力対応)、USB 3.1×2、USB 2.0、HDMI出力、有線LAN端子、ヘッドフォン出力・ヘッドセット/4極
内蔵カメラ 100万画素ウェブカメラ(Windows Hello対応)
サイズ/重量 およそ幅320.2×奥行214.5×高さ17.5mm/約1.16kg
OS Windows 11 Home(64bit)

モバイル向けのシンプルなスペック

 おさらいしておくと、mouse X4-R5はCPUにAMDのノートパソコン向けプロセッサー「Ryzen 5 5560U」を搭載しており、極端に処理能力は高くないものの、普段使いではそれなりにしっかりとした快適さが期待できる。そのほかメモリー容量は8GB、ストレージは256GBのNVMe SSDと、モバイル向けを意識したパソコンということもあり、スペック的にはシンプルな構成だ。

 また、予算に余裕があればメモリー容量が16GB、ストレージ容量が512GBにアップグレードされた上位モデル「プレミアムモデル」の購入や、BTOカスタマイズによるパーツ変更を考えてもいいだろう。

「CPU-Z」から読み込んだ「Ryzen 5 Mobile 5560U」のCPU情報

 まずはCPUの性能を計測する定番ベンチマーク「CINEBENCH」の結果を見ていこう。今回は最新の「CINEBENCH R23」で、マルチスレッドテストおよびシングルスレッドテストのスコアを計測した。

「CIENEBENCH R23」のスコア

 結果はマルチスレッドテストのスコアが5471pts、シングルスレッドテストのスコアが1288pts。マルチスレッドテストのスコアはやや伸び悩んでいるが、モバイル向けノートパソコンゆえの切り詰めた放熱性能により、パフォーマンスが調整されていると考えてよいだろう。とはいえ、物理コアを増やした近年のCPUは基本的にどれも優秀なため、大きく負荷がかかるような使い方でなければ、性能不足を感じる場面は少ないはずだ。

 続いては、ウェブブラウジングやビジネスアプリといった一般的な用途での性能を計測する「PCMark 10」の結果だ。

「PCMark 10」のスコア

 「PCMark 10」の総合スコアは4472。アプリの起動やウェブブラウジング性能を比較するテストグループの「Essensials」、およびビジネスアプリ系のテストグループ「Productivity」のスコアは比較的高めを記録している。

 ただし、デジタルコンテンツの制作に関するテスト「Digital Content Creation」の成果は、上記2つのグループに比べれば低め。GPUがCPU内蔵タイプということもあり、クリエイティブ系の用途でスコアが振るわないのは無理もないことだ。本格的なクリエイティブ用途であれば、より高性能なモデルを検討するほうが無難だろう。

 最後に、ストレージ系のベンチマークも確認してみよう。使用したのは定番のストレージベンチマークソフト「CrystalDiskMark 8.0.4」だ。

「CrystalDiskMark」のスコア

 読み込み速度は毎秒2000MBを超えているシーケンシャルリードが目立ち、NVMeタイプのSSDらしい高速さが発揮できている。書き込み速度はシーケンシャルライトで毎秒1396MBとやや落ちるものの、NVMe SSDとして最低限求められる速度は達成できているといっていいだろう。少なくとも、単純なデータコピーなどのシーンではかなりの快適さが実感できるはずだ

可搬性も画面の大きさもほしいユーザーに

シンプルな性能ながら、普段使いであれば快適にこなせる1台。10万円台というコスパの高さにも注目したい

 mouse X4-R5の最大の魅力は、やはり14型クラスで本体重量約1.16kgを実現している点だろう。スタンダードノートパソコンということもあり、性能的には高負荷な作業には向かないものの、モバイルパソコンより大型の画面でOffice作業やウェブブラウジングなどといった簡単な作業をしたい、持ち運びも頻繁に予定しているという場合にはおすすめできる。可搬性も画面の大きさも兼ね備えるスタンダードノートパソコンを求めるユーザーにとっては、魅力的な選択肢といえるのではないだろうか。