佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第135回
あれば重宝するかも・・
Windowsのメディア プレーヤーでCDリッピングが可能に、なぜかApple Losslessにも対応
2022年07月19日 14時00分更新
マイクロソフトが先週、同社のブログにおいて「メディア プレーヤー」を更新するとアナウンスした。3月の更新でCD再生機能を導入したが、CDリッピング機能も追加する。添付画面のようにファイル形式とビットレートを指定するシンプルなものだ。
対応するファイル形式はAAC、WMA、FLAC、ALACである。ALACはアップルのロスレス形式である。AACはともかくALACにまで対応するというのには驚かされるが、いまさらCDリッピングでメーカー争いをしてもしょうがないということなのだろう。
かつて音源の配布方法はCDが主流だった。そしていまでも日本では音楽CDの需要が高い。ただし、このストリーミング時代において、「CDリッピングとは何か」と疑問を持つ読者もいるかもしれないので簡単に説明をしておく。
まず、単にCDをPCの光学式ドライブに入れても、デジタルの音楽データを取り出すことはできない。音楽CDはCDDAという形式でデータが記録されている。これはCD-ROMのファイルシステムやフォーマット(ISO 9660など)とは全く異なるものだ。CDDAはPCが直接マウントできる形式ではない。そのため特別なソフトウェアによってデータを取り出す必要がある。この作業が「CDリッピング」と呼ばれている。CDDAをWAVやMP3といったパソコンで再生できる形式に変換して保存するのだ。
わざわざパソコンでCDを再生したい人がどのぐらいいるかは分からない(いまやCDドライブを装備しているPC自体少ないかもしれない)が、いまでも雑誌の付録などに音楽CDが付いてくることは多く、ちょっと使いたい時に手軽に標準ソフトでリッピングできるのは便利だ。その結果としてストリーミング世代のユーザーがCDリッピングに興味を持つかもしれないし、マニアックなソフトがいくつもあるのでそれらを調べてみるのもまた面白いだろう。
この連載の記事
-
第300回
AV
インド発の密閉型/静電式ヘッドホン? オーディオ勢力図の変化を感じた「INOX」 -
第299回
AV
夏のヘッドフォン祭 mini 2024レポート、突然のfinal新ヘッドホンに会場がわく! -
第298回
AV
ポタフェス2024冬の注目製品をチェック、佐々木喜洋 -
第297回
AV
なんか懐かしい気分、あなたのApple WatchをiPodにする「tinyPod」が登場 -
第296回
AV
逆相の音波で音漏れを防げる? 耳を塞がないヘッドホン「nwm ONE」──NTTソノリティ -
第295回
AV
NUARLのMEMS搭載完全ワイヤレス「Inovatör」(旧X878)の秘密とは? -
第294回
AV
AirPodsで使用者の動きからBPMを認識、それを何かに応用できる特許 -
第293回
AV
次世代AirPodsにはカメラが付くらしい、じゃあ何に使う?(ヒント:Vision Pro) -
第292回
AV
OTOTEN発、LinkPlayの多機能ネット再生機「WiiM」とSHANLINGの「EC Smart」を聴く -
第291回
AV
ビクターの新機軸、シルク配合振動板の魅力とは? HA-FX550Tを聴く -
第290回
AV
HDTracksがMQA技術を使ったストリーミング配信開始へ - この連載の一覧へ