第12回衛星放送協会オリジナル番組アワード 番組部門「バラエティ」最優秀賞「24時間まるごと 坂本浩一の特撮アクション 特別番組」
あなたも特撮アクションが好きになる! 特撮アクションの知られざる裏側に心奪われる
2022年07月19日 11時30分更新
6月13日に「第12回衛星放送協会オリジナル番組アワード」の最優秀賞が発表され、番組部門「バラエティ」ジャンルで「24時間まるごと 坂本浩一の特撮アクション 特別番組」(日本映画専門チャンネル)が受賞した。
同番組は、「ウルトラマン」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」という“特撮三大ヒーロー”を手掛けてきた坂本浩一監督の代表作からアメリカ時代に手掛けた貴重な作品まで24時間ノンストップで放送するというもの。また、作品と作品の間には、フリーアナウンサー・笠井信輔による坂本監督への特別インタビューも放送され、坂本監督自ら、実演を交えながら特撮アクションを徹底解説している。
特撮アクションファンなら誰もが知る坂本監督の作品群はここで語るまでもなく名作ぞろいで必見なのだが、加えて、作品の合間に放送される特別インタビューが作品に負けず劣らず面白い!
“特撮三大ヒーロー”全てを手掛けた坂本監督だからこそ語ることができる、「ウルトラマン」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」のそれぞれのアクションの違いや、「スーパー戦隊」のそれぞれのモチーフに合わせたアクションの付け方、レッドやブルーなど戦士同士の差別化など、観ているだけでは動きに圧倒されてしまい見逃してしまっているような細部に込められたこだわりが明かされ、特撮アクションに興味がない人でも「職人の秀逸でプロフェッショナルな仕事」の裏側を知ることができ存分に楽しむことができる。
また、作品の前後に、その作品に関連づいたアクションの裏話と、その作品にまつわる制作秘話について語るという構成がにくい。作品を観たことのある人には知られざる裏話で新しい楽しみ方を提案し、観たことのない人には作品に対する興味をそそって作品観賞へ誘うという、まさに痒い所に手が届く完璧な流れが、24時間という長丁場を全く長く感じさせないカンフル剤となっている。
さらに、24時間の全てが新鮮で飽きのこない濃い時間になっているのには、日本、ハリウットとアクションの主要な場所を渡り歩いてきた坂本監督を取り上げたからこそという面もあるのだが、笠井アナの“特撮アクション愛”の強さも一助となっている。好きだからこそ発せられる笠井アナの質問に、観ていて思わず「なるほど! 確かに気になる」とうなってしまうし、何より坂本監督を前にして嬉々として尋ねる姿が常に画面を明るくさせているのだ。
“特撮三大ヒーロー”それぞれのアクションの違いやハリウッドと日本の撮影方法の違い、坂本監督ならではの演出、坂本監督が生み出した斬新な撮影方法、男性アクションと女性アクションの違いなど、子供向けではない「特撮アクションファンのための切り口」が他にはないマニア心をくすぐるし、特撮アクション好きが増える魅力あふれる番組となっている。