マイクロソフトがWSL2と同時に発表されたのが新しいコンソールとなる「WindowsTerminal」だ。
●Introducing Windows Terminal | Windows Command Line Tools For Developers
https://devblogs.microsoft.com/commandline/introducing-windows-terminal/
これは、いわゆるコンソールウィンドウとして動作するもので、最終的にはWindowsストア経由で配布される予定だ。完成は今冬とされており、夏頃(6月終わり)からはプレビュー版の配布が始まる。現時点では、githubでソースコードが提供されており、開発環境(VisualStudio)があれば自分で実行ファイル(実際にはappxパッケージファイル)を作って、評価もできる。
ソースコードからビルドしてWindowsTerminalを試してみる
現時点ではまだ未完成のようだ
公開されているソースコードを使って、WindowsTerminalを動かしてみた。VisualStudio 2017以降と実行環境としてWindows 10 Ver.1903があれば、コンパイルは可能だ。なお、パッケージさえ作ってしまえば、VSのない1903で動作させることもできる。
起動すると、ごく普通のPowerShellウィンドウが開く。フォントが違うぐらいしか違いがないが、これは、色などをあらかじめ設定してあるため。「Ctrl+T」でタブを追加(もう1つPowerShellが起動する)すると、タイトルバーとクライアント領域の間にタブバーが表示されるようになる。ざっと試したところ「Ctrl+W」でタブを閉じることができるようだ。
ここで、右端にある下向き三角マークをクリックしてメニューを表示させ、settingを選ぶと、JSON形式ファイルをどのアプリで開くかを聞いてくるので、とりあえずメモ帳を指定して、これを編集して設定を変える。
「"alwaysShowTabs":」の後ろを「true」にしておくと起動時からタブバーが表示される。このほか「"useAcrylic":true」とすることで背景を半透明にできる。ただし、いまのところ、日本語フォント名を設定すると起動しなくなる。そのほか、パラメーターがエラーになると、やはり起動しない。
パラメーターにファイルパスなどを記述する場合には、逆スラッシュは「\\」として2つ続けておく。1つだと単純なエスケープキャラクタとして解釈されてしまいエラーになってしまう。たとえば、「"startingDirectory":」に「C:\」を指定したい場合には、「"startingDirectory":"C:\\"」とする。
使い勝手は今のところ標準コンソールと同じだが、プロファイルにより起動プログラムごとに設定ができる点などが違う。また、文字コード対応が変わり、標準でUTF-8出力に対応している。入力時にはまだ化けるようだが、絵文字などの出力は正しく行なえる。
自力でコンパイルすれば、利用はできるが、公開されているソースはまだ未完成のようで、よほど興味がない限り、ビルドする必要はなく、間もなく始まるプレビューを待ったほうがいいだろう。
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