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中古価格で初心者にも手が届く! 安くても安心して買えるのも特徴

新品より数万円安い! 中古PCにGPU増設、ゲーミング化したリノベーションPCとは

2018年07月08日 09時00分更新

文● MOVIEW 清水、編集●八尋/ASCII.jp

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ドスパラが販売するリノベーションPCの魅力を探る

 パソコンでゲームを遊びたいけれど、「あまり高額なパソコンは買えない」「そもそもどのようなパソコンを買えばいいのかわからない」……PCゲームの初心者にとって、最新ゲームに必要なスペックはわかりづらく、購入のハードルが高いのが実情だ。

 いざパソコンショップへ行ってはみたが、ゲーミングPCの価格が高くて驚いてしまう人もいるだろう。そういう人に向けた選択肢のひとつが、ドスパラのリノベーションPCだ。

外観は普通のスタンダードなデスクトップ

 このリノベーションPCはちょっと変わった製品だ。

 中古で仕入れたPCをそのままのスペックで販売するのではなく、拡張カードなどを増設し、検証もしたうえで、ゲームをしっかり遊べるスペックに変更して販売する。「GALLERIA」シリーズなど、多くのゲーミングPCを販売してきたサードウェーブが、徹底検証しているので、安心して遊べるという。

リノベーションPCは、企業からのリースアップ品などを活用している

 ドスパラの中古担当者フジヤン氏にお話しを伺いつつ、ドスパラのリノベーションPCの魅力を探ってみた。

企業への一括導入が済んだ「リースアップ品」がベース

 リノベーションPCとして生まれ変わっているパソコンは、もともと企業に一括導入されていたビジネス向けパソコンだ。ドスパラ店頭での買い取りマシンなども使用しているが、それだけではマシンの数が揃わないので、企業からのリースアップ品を活用することで安定した数量を確保している。企業では一定のサイクルでパソコンを新しくしていくので、何百台という単位で同じスペックのマシンが入手できる利点がある。

フジヤン 「元々ドスパラでは、中古のゲーミングPCがよく売れていたのですが、ゲーミングPCを買取に持ち込む人の数は限られていました。なんとか台数を増やすことはできないかと考えて行きついたのが、「普通のパソコンをゲーミングPCにしてしまえばいい」という発想です。ここからリノベーションPCの企画が始まりました。

 リースアップ品ということは、導入から数年が経ったスリムデスクトップがメインとなる。このままではスペック的に足りない。ただしゲームに使うと用途を絞れば、第2世代のCore i7、あるいは第3世代のCore i5程度でも問題はない。逆に足りないのはGPU。そして電源周りとなる。

 実際に3DMarkなどのベンチマークテストを走らせてみたところ、性能に対する影響度はCPUよりもGPUによるものが大きい。一方で、ビジネス向けで外付けのGPUを搭載したマシンが導入されることはほとんどないので、最新のビデオカードを取り付けている。スリム型のタワーパソコンでもロープロファイルのカードを差せるので「GeForce GTX 1050Ti」、ミドルタワー型パソコンであれば「GeForece GTX 1060」などを搭載し、ゲームに十分なグラフィックス性能にしている。

サイドパネルを外すと、ビデオカードが差さっている

試用機のビデオカードは、GIGABYTE製だった

 電源は必要であれば交換しているが、1050Tiであれば交換しなくても十分だという。

 フジヤン曰く「社内でもだいじょうぶか?」という声はあったそうだ。

 そこで実際に検証してみたそうだ。室温40度の恒温槽でベンチマークテストを実施し続け、動作が安定しているかをテスト。断続的に4000時間ほど実稼働させて、画像の乱れやマシンが停止するといった不具合が出ないことを確かめている。ビデオカードは新品を別途調達している。品薄が続くこともあるGPUなどのパーツを安定して調達できるという点はドスパラとしての強みだ。

スタンダードなデスクトップの電源でビデオカードを差しても大丈夫かと思うかもしれないが、しっかりと動作検証済みだ

フジヤン 安定して動くのか不安に感じる方もいらっしゃると思いますが、購入から3ヵ月までは無償で交換・修理しています。またサポート期間を1年間にする延長保証も用意しているので、何か不具合があった際にも安心です。

 メモリーについても足りなければ増設している。数年前のビジネスマシンなので、4GB程度の場合が多いが、最低でも8GBを搭載するそうだ。

フジヤン リースアップとなったパソコンがリリースされたのは32bit OSが主流の時代でもあり、8GBというのはオーバースペックでした。

 ストレージについても必要に応じて載せ替えている。現在では、HDDからSSDといった高速ストレージに主流が移っているが、250GB程度の容量があれば10タイトル程度のゲームをインストールして遊べるので十分だという。中には128GBのSSDを搭載しているモデルもあるが、もっと容量がほしいという声に応じて、256GB主体に切り替えているとのことだ。

OSはWindows 10が大半

 OSはWindows 10を搭載しているパソコンが多い。中にはWindows 7のパソコンもあるが、サポート期間があと数年で終了することもあり、Windows 10のほうが好まれている。ただ、古い海外ゲームはWindows 10では動作しないゲームがあったり、Windows 10のGUIになじめない人もいる。なお、Windows 7にしても10にしても、OS譲渡の規約はクリアしているので、ライセンス上の問題はないとしている。

 リノベーションPCでは、旧世代のCPUを搭載したパソコンがベースだが、Windows 10をインストールする際に確認し、ドライバーがきちんと当たっているかなどの動作確認もしている。ゲームひとつひとつまでとはいかないが、ある程度の数をインストールして動作するかの確認をしているそうなので、このあたりも安心だ。

新品で買うよりは、数万円低い金額で手に入る

リノベーションPCはドスパラのサイトでも販売中

 では実際に販売されているパソコンを見てみよう。ドスパラのサイトでリノベーションPCのページをみると、「HP Pro 6300(Core i5)」で5万3900円、「DELL OptiPlex 7010 SFF(Core i7)」で6万4900円。1050TiなどのGPUが搭載されている。

 もちろん同じようなスペックの中古PCを自分で買ってきて、GPUを載せ替えることもできるが、ドスパラによって検証された、ゲーミングPCとして十分なスペックを備えたマシンが簡単に手に入ると考えれば、魅力的だ。

 ただし、これは本体のみの価格なので、モニターやキーボード、マウスといった周辺機器は別途用意しなければならない。ゲーミングPCとして考えると、キーボードやマウスもある程度いいものにしたいが、本体の価格が抑えられれば、予算をそちらに振り分けることもできるだろう。仮にPCをハイスペックなものに買い替えても、こうした周辺機器は使い続けられるので、メリットがある。

フジヤン リノベーションPCはサブマシンというよりも、初めてゲーミングPCを購入する人のための入門機です。初心者の方々は、自分でやりたいゲームに必要なスペックを把握していないことも多いので、このくらいのスペックだったらだいじょうぶですという提案にもなっています。初めてPCを買うので、周辺機器もセットにしてほしいという声も多いのですが、店舗で購入するのであれば、同じフロアにキーボードやマウスの新品も置いてあります。そちらも合わせてご案内しています。

今後のリノベーションPCはどうなっていくのか?

 より多くの人が遊べる、ゲーミングPCの入門機として企画したリノベーションPCは、今後どのような展開を見せるのか。フジヤン氏に今後の展望を聞いてみた。

フジヤン まず、種類を増やしていこうと計画しています。現在はスリム型が主力で1050Tiを搭載していますが、これをミドルタワー型にしていって、電源の載せ替えなども含めてリノベーションし、GeForce GTX 1070搭載機なども提供したいですね。1070の搭載ができれば10万円、20万円で販売されている新品と差がないパフォーマンスでゲームができますから。

 加えて、SSDモデルなどのバリエーションも増やしていきたいし、お客様のリクエストにも応えていきたいと語ったフジヤン。将来的にはBTOなど、カスタマイズできるところまで持っていきたいと、力強く答えた。企業からのリースアップパソコンのスペックが今後さらに上がっていくことを考えると、リーズナブルに購入できるゲーミングPCとしてのリノベーションPCも購入の際の検討マシンに加えておく必要があるだろう。

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