ASCII倶楽部では2017年におよそ1000本の記事を公開しました。その中から、会員のみなさまから好評だった記事、編集部としてもう一度読んで欲しい記事をセレクトし、2017年12月29日から2018年1月5日にかけて、毎日2本ずつ再掲載します!
ASCII倶楽部で毎月実施している特集企画。ASCII倶楽部の1月の特集は「歴代最高パソコンはコレだっ!!」に決まりましたが、こちらはASCII倶楽部の会員のみさなまを対象としたアンケートで、もっとも投票数が多かった企画案。
今回の特集における“歴代最高”の定義は、単純な性能ではなく「一般に普及したきっかけになった機種」「尖った性能をもった機種」「とにかく印象的だった機種」などを軸として、長年PC業界に携わっているアスキー編集部内でインタビューを実施しました。
初回となる本記事では、週刊アスキー副編集長でWindowsとともに育った 加藤兄が選ぶ歴代最高のPCをお届けします。
語り手:加藤兄
週刊アスキー副編集長。Windowsとマイクロソフトの追っかけ。愛憎相半ばするといったところ。物欲はあんまりないが、ときどき30万以上のパソコンをドカンと買ったりする。
PC-8001は文字通り“自分のコンピューター”だった
ムラリン:単刀直入にお伺いしますが、加藤兄さんが思う歴代最高のPCは?
加藤兄:ベタベタなところなんですけど、自分の中では「PC-8001」なんですよ。
ムラリン:8001なんだ! なんで?
加藤兄:やっぱり、一番最初に触ったパソコンだからかな。それもノーマルな8001。
ムラリン:初めて買ったパソコンなの?
加藤兄:買ったわけではなくって、触ったパソコンですね。結局買えなかったんですけど……。
ムラリン:あー、高かったからね、当時はね!
加藤兄:そうそう(笑)。本体だけで16万8000円して、カラーディスプレーも同じくらいするから、両方買うと30万円以上。
ムラリン:俺は買ったけどね!(笑)
加藤兄:ボクは当時中学生だったんで……。
ムラリン:俺も学生だったけど、バイトして近所の電気店で買ったよ。そんな“ハチマル”(PC-8001)ってどこで触ったの?
加藤兄:うちの実家は田舎だけど、市内に“無線屋”が一軒だけあったんです。ある意味そこが精神的な電気店さんでパソコンも売ってたんですよ。
ムラリン:精神的なって(笑)。
加藤兄:ボクは無線をやっていたわけじゃなくて、友達に「おもしろいものがあるから行こうぜ!」って誘われたのがきっかけですね。そのお店で8001を自由に触れたので、「ベーマガ」(電波新聞社の雑誌『マイコンBASICマガジン』)とかをもっていって、プログラムを打ち込んでました。
ムラリン:初めて触ったのが8001なだけであって、ほかにもパソコンがあることは知っていたの?
加藤兄:もちろんもちろん。そのお店にはシャープの「MZ-80K」(1978年)とかもあったし、MZシリーズ以外にも富士通の「FM-8」(1981年)もあったかな……。そこでいろいろ触らせてもらってましたよ。
ムラリン:でもハチマルなんだ。
加藤兄:やっぱり、“N-BASIC”を最初に覚えちゃったからですかね。
ムラリン:ハードの性能とかよりも、自分でパソコン自体を触って中までいじれるから、まさに“自分のコンピューター”っていう感じが当時のパソコンにはあったよね。いわゆる“マイコン”的な。
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